ネブライザーによる吸入ステロイドの有用性 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム27
気管支喘息―治療4―小児への対応を中心に―
座長:末廣 豊1), 小倉英郎2), 水城まさみ3)(大阪府済生会中津病院小児科免疫・アレルギーセンター1), 国立病院機構高知病院アレルギー科2), 国立病院機構盛岡病院臨床研究部呼吸器・アレルギー科3))

MS27-11.重症気管支喘息におけるネブライザーによる吸入ステロイドの有用性の検討

上村光弘 和久田一茂 毛利篤人 濱元陽一郎 飯倉元保
独立行政法人国立病院機構災害医療センター呼吸器科


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【目的】全量の粒子を一回の努力吸気で吸い込むMDI,DPIに対し,ネブライザーは粒子が反復移動するため気管を含めた中枢気道へも満遍なく粒子が沈着するという利点があると思われる.

過去,われわれは従来の吸入ステロイド療法でも残存する咳嗽に対しデカドロン・リンデロンのネブライザーによる吸入ステロイド療法を試みたところ有効であった一群の存在を確認した.

そこで今回我々はブデソニド・ネブライザー液を使用した吸入ステロイド療法の有用性の検討を行った.

【方法】高用量の吸入ステロイドあるいは吸入ステロイドに加え経口ステロイドを使用していても喘鳴・咳嗽などの症状が持続する症例を対象とした.

使用していた吸入ステロイドをパルミコートレスピュール1000μg/日(500μg×2)へ変更し,症状の変化をみた.4週間継続し改善が得られた場合,さらに8週間継続した.

【成績】エントリーした4例中,3例で4週目の改善が得られた.

12週間の試験期間終了後,2例はDPIに戻すことにより症状の増悪をみた.【結論】吸入効率は低いが気管粘膜はよりカバーするであろうネブライザーの方が有効である一群が存在することより,気管炎が喘息の病態に関与している場合があると思われた.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催