・ミニシンポジウム40
食物アレルギー・薬物アレルギー―病態生理と治療5―薬物アレルギー―
座長:井上壽茂1), 森田栄伸2), 福田康二3)(住友病院小児科1), 島根大学医学部皮膚科学2), 枚方公済病院呼吸器内科3))
MS40-8.医薬品副作用被害救済制度における一般用医薬品による健康被害の分析
中常恵美 田中あゆみ 高木加代子 宮崎生子
医薬品医療機器総合機構
--------------------------------------------------------------------------------
【背景・目的】医薬品副作用被害救済制度は,医薬品を適正に使用したにも関わらず発生した副作用により重篤な健康被害を受けた方を迅速に救済する目的で創設された公的制度である.
今回,一般用医薬品が関与した事例について副作用の傾向を調査した.
【方法】平成17-20年度までの給付事例から,原因薬に一般用医薬品を含む事例を抽出し,副作用,原因薬の分析等を行った.
また,件数の多い副作用については,初診時(副作用もしくは副作用疑いと診断された日)までに認めた初期症状やその頻度等を調査した.
【結果】平成17-20年度までの給付事例3012件のうち,一般用医薬品のみが原因とされた事例は約3%であった.
最も多かった副作用は,皮膚粘膜眼症候群等の重症薬疹であり,初診時までに皮疹,粘膜症状(眼結膜充血,口唇や陰部のびらん等),発熱等の症状が多く認められた.
【考察】一般用医薬品においても,頻度は低いが重篤な副作用は発生しうる.副作用が発生した場合には医師等に相談するよう添付文書で注意喚起が行われており,医療従事者の方には,副作用の初期症状に留意し,早期に対応頂くと共に,万一,重篤な健康被害が発生した場合には,本制度を患者さんにご紹介頂き,救済に繋がるようご協力をお願いしたい.
第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催
runより:医薬品副作用被害救済制度があるなんて知りませんでした。
ネット販売を規制するのも仕方ない話になってしまいますね。