食卓の向こう側・第2部2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・「もちろん、まじめなメーカーもある。でも、あなたがコーヒーに入れた小カップのミルク。

植物油に添加物を加えて白く乳化させたものかもしれません」と安部。
 便利だが、どこか奇妙な「フェイク(もどき)食品」。
 筒状のゆで卵、通称「ロングエッグ」も、その仲間。輪切りすると、金太郎あめのようにどれも黄身と白身が均等。ピザや、外食・中食の野菜サラダの付け合わせなど、「見栄えのいい」ゆで卵の中央部分だけが欲しい業者用に開発された。

生卵の黄身と白身を分離して加工。

学校給食でも、メニューに生野菜があったころはよく使われたという。
 こうした食品は、消費者を喜ばせたいメーカーの思惑から生まれたのか、それとも消費者のニーズがメーカーを動かしたのか。

それはまさに、卵が先か鶏が先か、の関係のように見える。
 「自分は業界と消費者の救いの神」と信じていた安部は、開発した肉団子を「おいしい」と食べるわが子の姿に衝撃を受けた。

「おれんとこのは食べるなよ」。そう忠告する取引先の食品加工工場長と自分が同じことに気付き、会社を辞めた。
 今、国産の自然塩を扱う傍ら、無添加食品を広める活動をしている安部は問いかける。

「なぜその値段でできるのか、なぜカット野菜の切り口は茶色くならないのか…。消費者が素朴な疑問を持たなければ、いい食品は生まれない」 (敬称略)

 多様な食べ物があふれる中、私たちはどのような基準で選んでいるのでしょう。

  ■食品添加物
 食品衛生法では「食品の製造過程においてまたは食品の加工もしくは保存の目的で使用する」物質と定義。厚生労働大臣が安全性と有効性を判断して指定した「指定添加物」(345品目)や、天然添加物として使用実績が認められている「既存添加物」(489品目)、天然香料などがある。
(2003/03/17,西日本新聞朝刊)