「エコチル調査」? | 化学物質過敏症 runのブログ

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・子どもへの化学物質の影響を明らかにする「エコチル調査」
10万組の親子を対象にした大調査 「エコチル調査」をご存じだろうか? 今年から実施されている、日本中で10万組の新生児とその親たちを対象とした大規模な疫学調査「子どもの健康と環境に関する全国調査」の愛称である。

「エコロジー」と「チルドレン」を組み合わせて「エコチル調査」というのだそうだ。

一言でいうと「化学物質の曝露や生活環境など、胎児期から小児期にわたる子どもたちの成長・発達に影響を与える環境要因を明らかにする」調査だ。

 調査が明らかにしたいとしているのが、「胎児期から小児期にかけての化学物質曝露をはじめとする環境因子が、妊娠・生殖、先天奇形、精神神経発達、免疫・アレルギー、代謝・内分泌系などに影響を与えているのではないか」という大きな仮説の検証である。

一般的には、環境リスクが人間の健康にどう影響を与えるかは、動物実験、基礎研究によってメカニズムの解明が図られてきた。

ただし、動物と人間とでは、形態学的、生理学的に大きな違いがあることはいうまでもなく、動物実験の結果だけから人間の健康影響を推し量ることはできない。

 そこで、赤ちゃんが母親のお腹にいる時から13歳になるまで、定期的に健康状態を確認し、環境要因が子どもたちの成長・発達にどのような影響を与えるのかを明らかにしようというのである。

調査屋の世界では、こうした手法は、コホート研究と呼ばれる。

もともと古代ローマ軍の一連隊を意味する「コホート」は「集団」を意味すると考えていただければよい。

2011年1月から2013年12月までのあいだに、調査協力を承諾する親子を10万組募り、出生後の集団(コホート)を追跡していく。

コホート内の人々のあいだで暴露要因がどのように違っているのかを調べて、その違いでその後の経過(アウトカム)がどう異なっていくかを見ていくのである。