風車騒音・低周波音による健康被害4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・Ⅱ 風車の騒音と低周波音
1、騒音・低周波音・超低周波音
騒音とは、聴こえる音(可聴音)が不快を感じさせるレベルに達している状態のことである。

ふつうそのレベルはA 特性という測定方法で測られる。

A 特性では聴覚の特性にしたがって補正されて算出される。

具体的にいうと、200Hz 以下の周波数の音はあまり聴こえなくてもいい音として低く評価される。

つまり、200Hz 以下の周波数の音、特に100Hz 以下の低周波音域の音については、測定の段階でフィルターがかけられて音圧(dB)が減算されて算出される。

こうして聴覚に適した音のレベルが測定される。
しかし、200Hz 以下の周波数の音も聴こえないわけではない。

100Hz までは聴こえる。

音の強さ(dB)にもよるが、100Hz~20Hz までの音も聴き取りにくい音、あるいは身体に感じる音として聴こえる、とされている。ピアノのもっとも低い音は27dB である。

A 特性では、こうしたレベルの音が低く評価されて測定されることになる。
特別に音圧(dB)をあげない限り、まったく聴こえないとされるのは20Hz~1Hz
の超低周波音である。(超低周波音について、ISO=国際標準化機構は、音圧を100dBにすれば感じることができ、120dB では聴こえる、としている。それほどの高音圧の超低周波音はふつう存在しない。)

2、低周波音・超低周波音の性質
風車から出される音は、100Hz 以下の低周波音、なかでも20Hz 以下の超低周波音の成分を多量に含む複合音である。

これをA 特性測定で正確に測って評価することは不可能だ。そもそも騒音測定器は超低周波音を測定できるようには作成されていない。
測定器は超低周波音を測定対象外となっている。
音とは、音波とよばれる空気振動とされる。この空気振動は「疎密の波」といわれる空気の圧力変動波である。

圧力の疎密(強い圧力部分と弱い圧力部分)が波なのである。風車の低周波音に曝露されれば圧迫感を感じるのは当然である。

圧力波を浴びているからである。水の場合も同じような圧力の変動により波やうねりが生じる。

水の圧力変動では、圧力が大きい部分で人は圧死するといわれる。

低周波音・超低周波音曝露でも人の身体は疎と密の波の変動する圧力を受けて圧迫されているのだ。

またさらに、音の空気振動は電磁波まどの光波と似ているとされる。

波長の短い光波は可視光線として視覚で感じとる。

可視光線より波長の長いマイクロ波、短波、長波などの電波は視覚で感じとれない。

紫外線、X線、γ線は可視光線よりさらに波長が短い。

これらも知覚できない。
特段に波長の短い20000Hz 以上の超音波(高周波音)を除いて波長の短い周波数帯域の音は聴覚で聴き取れる。

波長の長い低周波音・超低周波音は聴き取ることは困難だ。

低周波音が聴こえるとしても身体で感じるといったほうがふさわしいといわれる。

超低周波音は聴こえない音の波である。

しかし、X 線などと同じように、これらの音波は、身体を透過し、身体組織に影響を与えると考えられる。

また、塀や壁などを透過・回折(回り込み)して部屋に進入してくる。窓を閉め、サッシを二重にしても遮蔽効果はないわけである。

こうして風車近隣に住む住民は、居住地のどこにいても超低周波・低周波騒音にさらされ、超低周波・低周波騒音は、住民の体に進入して身体組織的、生理的に影響を与え、身体異常をもたらし健康をそこなわせると考えられる。
以上のことを前提に、以下、健康被害をもたらす低周波音・超低周波音についていくつかのことを指摘しておく。