清涼飲料水に係る汚染物質:1,2-ジクロロエタン4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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Ⅲ. 食品健康影響評価
【体内動態】
1,2-ジクロロエタンは、ヒト及び実験動物の双方において、肺や皮膚、消化
管を通して速やかに吸収され、広範囲に分布する。

1,2-ジクロロエタンは主に2 つの経路により代謝される。

一つは、CYP が介在する2-クロロアセトアル
デヒドと2-クロロエタノールへの酸化、もう一つは、グルタチオンとの直接抱
合によるS-(2-クロロエチル)グルタチオンの生成を伴う経路である。

ラットの
強制経口投与及び吸入暴露後、総代謝物は、84%以上が尿中に排泄され、呼気から二酸化炭素として7~8%、糞便から約2%排泄された。

【一般毒性、生殖・発生毒性、免疫毒性】
ヒトへの影響は、1,2-ジクロロエタンの摂取や吸入により、循環不全や呼吸
不全が認められ、反復暴露では、食欲不振や吐気、腹痛、粘膜刺激、肝・腎機能障害及び急性影響で見られる神経疾患などが認められている。

実験動物では、急性経口LD50は、ラットやマウス、イヌ、ウサギで413~2,500 mg/kg 体重であった。

短期毒性試験で得られたLOAEL は、ラットで18 mg/kg体重/日、NOAEL がマウスで7810 mg/kg 体重/日であった。長期毒性試験で得られたNOAELは、ラットで26~35 mg/kg体重/日、マウスで149 mg/kg体重/日であった。

生殖・発生毒性試験で得られたNOAELは、ラットで26~35 mg/kg
体重/日、マウスで50 mg/kg 体重/日であった。

免疫毒性試験で得られたNOAELはマウスで4.9 mg/kg体重/日であった。