・時点で世界のネオニコチノイド出荷額は有機リンについで第2位となっていることや、日本は、ネオニコチノイドの食品の残留基準値が欧米諸国に比べて桁違いに高いため、国産果物、茶飲料などを多めに摂取した人たちに、手のふるえ、物忘れ、不整脈などの中毒症状が発生していることを報告しました。ネオニコチノイド汚染が危惧される食品には、「大量に摂取すると、ネオニコチノイド中毒によりあなたの健康を損なう恐れがあります」などの注意ラベルを貼ることが必要と指摘しました。
さらに、中毒学の第一人者で筑波大学名誉教授の内藤裕史氏は、ネオニコチノイドの使用については、その毒性が未解明であることも考慮して、慎重な対
応を国に求めると発言しました。最後に、長崎県の日本ミツバチ養蜂家の久志氏、茨城県の有機農業家の魚住氏などから、昨今のミツバチだけでなく生物多様性の減少についてのコメン
トがありました。
出席者の多くが、ミツバチを始めとした生態系の異変に共感した模様でした。
●イタリアでの取り組みにならえ!
当日の藤原誠太氏配布資料によれば、ネオニコチノイドを一時使用中止することにより、イタリアではミツバチに回復の兆しが見られたそうです。
それならば、なぜ日本でも同じことができないのでしょうか。
ミツバチだけでなく、国の農業、ひいては私たちの食糧を守るために、この農薬の使用を一時中止し様子を見ることが、今後の生態系の被害の未然防止にきっと役立つはずです。
日本のミツバチ被害は、今年もさらに広がっているのです。