・食習慣や調理法を見直せば、血中コレステロールは下げられます。
①動物性脂肪は控えめに
②コレステロールの多い食品は避ける
③食物繊維や抗酸化成分の多い食品を
④塩分は1日男性10g、女性8g未満に
増えすぎると血管にコブをつくる悪玉コレステロール
コレステロールは脳や血液、筋肉などに存在し、細胞膜やホルモンの構成成分として不可欠です。
血中コレステロール値が高くなると健康に悪いのは、高血圧などで傷ついた血管の内膜のすきまから侵入した悪玉コレステロールが、血管内膜の内側にコブをつくって血管をふさぎ、血液の通り道を狭くするため。
コレステロールが増えすぎた状態は、血中中性脂肪値が高い場合と同様に高脂血症の一種で、早急な食事の改善が必要です。
高脂血症を予防、コントロールするのは、動脈硬化や虚血性心疾患、脳卒中など命にかかわる病気を防ぐことが最大の目的。
長期にわたって食生活を改善していくことが一番のポイントになります。
適量を守った食生活がポイント
コレステロール値を正常値まで下げるには、悪玉コレステロール(LDL)を減らして善玉コレステロール(HDL)を増やすことがカギです。
肉やバターなどの動物性脂肪を含む食品や、卵や魚卵、レバーなどコレステロールが多い食品は、悪玉コレステロール(LDL)を増やすので、控えめにしましょう。
低脂肪の鶏肉や脂身を除いた肉、青背魚、大豆製品などがおすすめ。
食品からのコレステロールは1日の摂取量を300喝に抑えましょう。
食物繊維や抗酸化成分の多い野菜類をうまく食事にとり入れることも、コレステロールを下げるポイントです。
こんにゃくや海藻類に含まれる水溶性食物繊維は、腸内のコレステロールを吸着し、体外に排出してくれます。
また、穀類や豆類などに含まれる不溶性食物繊維は便の量を増やし、腸を掃除してくれます。
加えて、動脈硬化を防ぐために、1日目の塩分の摂取量を減らすことも重要です。慣れないうちはうす味を味気ないものに感じるかもしれませんが、酸味や辛味、香りなどを補い、くふうして調理すれば、塩分が少なくてもおいしい食事をとることはできます。
食材選びのヒント
主食
食物繊維をたっぷりとれる穀類を
食物繊維は玄米や全粒粉パンなど未精製の穀物に多く青まれます。
麦は水着性、不溶性食物繊維の両方をバラジスよく含むので、主食を菱ごはんに替えるのも効果的です。
大麦の食物繊維は白米と比べると10倍以上
主菜
脂肪の少ないたんはく鍔食品を1日60~70g肉なら脂肪の少ない鶏ささみやヒレを、脂肪部分覆除いて食べられる部位を選び証しょう。
DHAやEPAが豊富に含まれるアジやイワシなどの青背魚、大豆製品もおすずめ。
ささみは果肉の中で吊も高たんばく・低脂肪の部位
副菜
食物繊維の多い海漂類や杭沓化作用のある野菜海藻類のヌメリ成分、食物繊維フコイダンなどには血中コレステロールを下げる働藩が。
また、抗酸化作柄の強い緑黄色野菜などは過酸化脂質の生成を抑え、動脈硬化予防に。
海藻は酢と組み合わせると食物繊維がやわらかくなる
その他
水溶性食物繊維ペクチンを含む果物を果物をとる場合は、りんごやバナナ、いちごなど食物繊維を多く含むものを選びましょう。
キウイフルーツにはたんぱく質の分解を助けるアタチジニンも含まれています。
葉緑素クロロフィルにはコレステロール値低下作用が
低すぎるのも問題 コレステロール値
血中コレステロール値が高いことが問題になっていますが、実は低ければよいというものでもありません。コレステロール値が低い状態は低コレステロール血症と呼ばれます。
かつて東北地方を中心に多発した脳出血は塩分の過剰摂取が原因と考えられていましたが、調査の結果、血中コレステロール値があまりに低かったり、激減したりすると脳出血のリスクが増えることがわかってきました。
コレステロールも細胞を構成する材料の一部。
少なすぎると血管の弾力が失われるなど弊害が出ます。 コレステロールは高すぎると動脈硬化、低すぎると脳出血のリスクが高まる