大震災と化学物質:より詳しく25 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・■朝日6月17日 木くずストーブ再建の灯 被災業者技術生かす

 東日本大震災の後、廃材などを砕いて固めた「木質ペレット」を燃料にするストーブが人気を集め、津波で大きな被害を受けた岩手県釜石市のメーカーにも注文が相次いでいる。

停電に強いことが見直され、再建の足掛かりになりそうだ。
 このメーカーは、海岸沿いにある石村工業。

津波で工場は屋根と骨組みだけになり、事務所も傾いた。

従業員は全員無事だったが、石村真一社長(58)らは避難所で暮らした。
 再建が危ぶまれたが、震災後から注文が増え、5月はシーズンオフながら前年の約4倍の22台を受注した。

従業員ら20人が工場を修繕し、5月末から操業を再開。

1億円の借金があったが、新たに6千万円を借りる決心をした。
 石村工業は、新日本製鉄釜石製鉄所の協力会社として設備修理を手がけていたが、1989年に高炉の火が消えて仕事は激減。

技術を生かした自社製品を開発し、生き残ってきた。
 その一つが「クラフトマン」ブランドのペレットストーブ。

4.5ミリ厚の鋼板製で、津波で流されても、びくともしなかった。

ペレットストーブの主流はFF(強制排気)式で、燃料の自動供給に電気が要るが、クラフトマンは不要。薪や木ぎれも燃やせる。
 青森県弘前市の宿「弘前屋」では震災当夜、本番前の受験生ら約20人が泊まっていた。停電の中で彼らを寒さから守ったのはクラフトマン。

相馬善一さん(61)は「厳冬の津軽で旅人に和んでもらう補助暖房だったが、まさかの震災時に役立った」と振り返る。

■ポータブル石油ストーブも人気
 ペレットストーブ人気は全国的な広がりを見せる。
 山形県天童市の山本製作所では、前年より3割ほど注文が増えた。

数十万円と決して安くはないが、「電力不足を機に木質燃料の価値が見直されるのではないか」と期待する。
 電気を使わないポータブルの石油ストーブにも人気が集まっている。最大手コロナは、今冬のストーブ需要を「例年の2倍近く」と見込み、土曜日や時間外の出勤を増やして、早くも増産態勢に入っている。
 被災地では、電気を使わず、煮炊きもでき、明かりの代わりにもなるポータブルストーブが好評だった。

ここ数年はファンヒーター型が人気だったが、今年は「冬に向けた防災用品」としてポータブル型の注文が殺到しているという。(三上修、角田要)