ヘモグロビンの成分として全身に酸素を供給します。
鉄はたんぱく質と結合して赤血球のヘモグロビンになったり、筋肉中のミオグロビンになったりする成分です。
どちらも酸素の運搬にかかわっており、機能鉄ともいわれます。
体内にはこのほかに貯蔵鉄も存在し、機能鉄が不足すると利用されます。
鉄は月経のある女性に不足しやすく、積極的にとりたい栄養素です。
食品成分の特徴
植物性の食品にも含まれる
鉄は肉や魚などの動物性食品に豊富ですが、海藻や一部の青菜類、緑色の野菜、大豆など、植物性の食品にも豊富です。
両方からバランスよくとるようにしたいものです。
種類によって吸収率が異なる
鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄とがあり、吸収率が異なります。
前者は約37%で動物性の食品に多く含まれており、後者は5%程度で植物性の食品に含まれます。
ただし、摂取する際組み合わせる食品によって吸収率は変化します。
消化吸収
ビタミンCは吸収を促進
ビタミンCやクエン酸などの有機酸は鉄の暖収をよくします。
非へム鉄の場合、2倍に高まります。
食物繊維は吸収を阻害
過剰の食物繊維やポリフェノール、カルシウム、フィチン酸などの摂取は鉄の吸収を妨げ課す。
体内のおける働き
働き
肺から酸素を受けとって全身の細胞に運び、二酸化炭素を肺で排出させます。
一部は酵素の成分になったり、エネルギー産生を助ける補酵素の働きをしたりします。
酸素の運搬、酸素の取り込み補助、エネルギー産生 貧血防止に不可欠な成分
欠乏症
鉄欠乏性貧血が顕著な欠乏症です。
酸素が供給されずに疲れやすくなったり、持久力がなくなったりします。
また、頭痛や食欲不振などの症状が現れることもあります。
とりすぎると
鉄は吸収率が低いいため普通の食事で渦剰症になることはほとんどありません。
仮に過剰摂取が長く続くと、肝臓に貯蔵されて肝硬変を起こしたり、色素沈着や不整脈、心筋障害などを起こしたりします。
多く含む食品
100g中 mg
干しひじき 55.0
乾燥きくらげ 35.2
アサリ水煮カンズメ 37.8
煮干し 18.0
暖レバー 13.0
焼きのり 11.4
ごま 9.9
切り干し大根 9.7
鶏レバー 9.0