・超微量元素の種類と働き
必須ミネラル以外にも体の機能維持や向上に役立つミネラルがあることがわかってきました。
体内にはごくわずかな量しか存在しないため、超微量元素といわれます。
超微量元素について研究が始まったばかり
測定方法が進化するにつれて、体内にはごく少量しか含まれないミネラルの存在が明らかになってきました。
こうしたミネラルの中には、大量にとると中毒症を起こすものもあるため健康に役立つとは考えられていませんでした。
微量なら体の機能維持に必要なものであることがわかってきたというものも多数あります。フッ素やバナジウムなどはその一部です。
多くは生理反応を促す酵素やたんぱく質を構成するアミノ酸の成分として存在しています。
しかし、超微量元素の研究は始まったばかりで、働きのメカニズムや安全な摂取法などは不明な点も多く、解明が待たれます。
微量 栄養素一覧
ふっ素(F)
フッ化カルシウムとして骨や菌の表面にあります。虫歯予防に効果があります。
バナジウム(V)
インスリンと同様の働きがあり、糖尿病予防成分としても注目されています。
ケイ素(Si)
骨や腱、血管などにある結合組織を強化する働きがあります。
ニッケル(Ni)
酵素の成分となったり働きを助けたりして、尿酸の分解などにかかわります。
ゲルマニウム
免疫力を高める作用、抗酸化作用が認められています。抗腫瘍効果も期待されています。
体に有害なミネラルにはどんなものがあるか?
ミネラルの中には体に蓄積されやすく、神経障害や腎機能障害などの中毒症を起こすものも多数あります。
アルミニウムや鉛、水銀、ヒ素、カドミウムなどがその代表例です。
これらの成分には、水質や土壌が汚染されたために魚や野菜にとり込まれ、それを食べた人間の体に蓄積されてしまうというものもあります。
こうしたミネラルがどれだけ蓄積されているかを調べる毛髪検査や、毒素を排泄させるという意味の「デトックス」が一部で話題を呼んでいます。
ビタミン類
ミネラルと同様、体の機能を調節したり維持したりするために欠かせない微量栄養素です。
体内で合成できないため、食品からとる必要がある有機化合物の総称です。
「欠乏症」があるのが特徴
体内では必要量が合成できず、不足すると欠乏症を起こす有機化合物がビタミン。ビタミンAやCなどの名称は、体内での生理作用の特徴が共通するものにつけられた名称です。
現在は13種が認められており、大きく分類して水溶性と脂溶性とがあります。ビタミンというと、とにかくたっぷりとるのがいいと思われていますが、一部のものは体に大量に蓄積されると過剰症を起こします。
サプリメントで摂取すると必要量をオーバーしやすいため、注意すべき点です。
現在日本人には、足りないとされているビタミンは特別ありませんが、食の乱れやストレス過多などを背景に、潜在的にビタミンが不足しているといわれます。
種類と主な働き
栄養素一覧
ビタミンB1
糖質の代謝を促す補酵素として働き、神経機能を正常に保ちます。
ビタミンA
皮膚や半占膜を健康にし、網膜色素の成分になります。抗がん作用も。
ビタミンB2
糖質、脂質、たんぱく質の代謝を促します。過酸化脂質を分解します。
ナイアシン
糖質、脂質、たんぱく質の代謝にかかわる補酵素です。
ビタミンD6
カルシウムの吸収を促進します。血中カルシウム濃度を調整します。
ビタミン
アミノ酸の再合成を助け、神経伝達物質の合成にも働きます。
葉酸
赤血球や核酸(DNA)の合成にかかわるビタミンB群のひとつです。
ビタミンE
強い抗酸化作用があり、赤血球を保護する働きもあります。
ビタミンB12
さまざまな反応にかかわる補酵素で、赤血球の合成にも働きます。
ビオチン
糖質、脂質、たんぱく質の代謝にかかわるビタミンB群のひとつです。
ビタミンK
出血時の血液凝固に必要です。カルシウムの結合を促す働きも。
パントテン酸
糖質、脂質、たんぱく質の代謝にかかわるピタミンB群のひとつです。
ビタミンC
皮膚や筋肉、血管、骨などを強化し、過酸化脂質の生成を防ぎます。
runより:これから詳細を掲載していきます。