石油ファンヒーターによる室内空気汚染 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・石油ファンヒーターによる室内空気汚染
 石油ファンヒーターは冬場の居間などの暖房機器として最もよく使われており、やけどや一酸化炭素中毒にも注意が必要だが、呼吸器に悪影響を及ぼす窒素酸化物や、最近ではいわゆるシックハウス症候群や化学物質過敏症といった問題から注目されるようになった揮発性有機化合物(VOC)についての関心も高い。

PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には、2002年度から2007年8月末日までに「石油ファンヒーター運転中、異臭と目にしみるような刺激を感じる。」、「臭いが強く、のどがいたい。」といった石油ファンヒーターに関連した危害情報が243件寄せられている。

そこで、石油ファンヒーターを使用したときの窒素酸化物や揮発性有機化合物等による室内空気汚染と換気の効果などを調べ、消費者に注意喚起等の情報提供をする。

 テストの対象銘柄はダイニチ工業(株)、(株)コロナ、(株)トヨトミの3社の暖房のめやすが木造9畳までのもの1銘柄ずつ(銘柄1~3)と暖房のめやすの大きな木造15畳までのもの1銘柄。


主なテスト結果
設定温度を20℃にして使用した場合

運転を開始すると二酸化窒素の室内濃度は急激に上昇し、健康保護のための目安となる濃度(短時間の場合は0.1~0.2ppm)を10分程度で超えて上昇し続け、30分後には0.5~0.8ppm前後にまで達した(図1)。石油ファンヒーターは長時間、日々繰り返し使うため、健康影響が懸念された。

室内にいて頭痛や咳、目がチカチカするといったいわゆるシックハウス症候群問題をきっかけに、厚生労働省は揮発性有機化合物(VOC)の個別成分の室内濃度指針値やトータルとしての総揮発性有機化合物(TVOC)の暫定目標値を定めている。テストの結果、VOCの室内濃度は、銘柄により差があり、指針値を超えることはなかったが、TVOC濃度は1~1.5時間の使用で暫定目標値(400μg/m3)を超えるものもあった(図2)。

図1 二酸化窒素濃度
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図2 TVOC濃度の変化


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