なぜ「脱原発」か | 化学物質過敏症 runのブログ

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・原子力資料情報室より
http://www.cnic.jp/modules/smartfaq/faq.php?faqid=5


・なぜ「脱原発」か

西尾漠執筆「原子力発電」(日本消費者連盟編『安全な暮らし方事典』緑風出版、2000年、第2版2002年)より


 「安全な暮らし方を」と望むなら、原子力発電にエネルギーを頼ることはやめるようにしたい。

原子力発電には、(1)核兵器の製造・使用につながる危険性、(2)大事故の危険性(3)日常的な放射線被ばくの危険性、(4)放射能のゴミを後世に残すことによる危険性――などがある。

また、(5)エネルギーの利用形態を硬直したものとし、「電気が止まったら何もできなくなる社会」をつくりあげてしまう危険性がある。

 原子力発電がいかに「安全な暮らし方」に反するものであるかを、もう少していねいに見てみよう。


 (1)核拡散、核テロリズムの危険性がある。

また、その防止のためとして社会的自由が制限されたり、危険回避に必要な情報まで開示されなかったりする。


 原子力発電所=原発も原爆も、共に燃料はウランまたはプルトニウムである。

一瞬のうちに燃やす(核分裂させる)のが原爆で、ゆっくり燃やすのが原発だ。原爆には高濃縮ウランが使われるが、原発の燃料の低濃縮ウランをつくる作業をくりかえせば、高濃縮ウランが手に入る。

原発でウラン燃料を燃やしたあとの使用済み燃料の中には、プルトニウムが生まれていて、再処理工場で取り出される。

原爆用のプルトニウムと比べると純度はやや低いが、十分に原爆の燃料にできるものだ。もちろん、純度を高めて原爆をつくることもできる。

 広島に落とされた原爆はウランを、長崎に落とされた原爆はプルトニウムを燃料としていた。

現在の核兵器の主流は水爆だが、水爆のなかには原爆が組み込まれていて、まず原爆で核分裂による爆発を起こさせ、その圧力と熱を使って核融合を起こさせるしくみとなっている。

 濃縮ウランやプルトニウムがあれば、核爆弾ををつくることは、さほど難しくない。

そこで、原子力発電をつづける限り、新たな核兵器国になろうという国がでてきたり、高濃縮ウランやプルトニウムを奪って核爆弾をつくろうとするテロ集団があらわれるのを防げない。

 それを防ぐという名目で「核管理社会」化が進めば、国家がこっそり核をつくるにはかえって好都合となる。

また、危険を知らされず備えのないまま事故に遭遇することにもなりかねない。