Qステロイド薬はどこにどれだけいつまで塗ったらいいか分からない。
ステロイドは患者さんに応じたランクと量を選びますから患者さんを診ないと何とも言えません。
いつも診てくれる主治医と相談するべきです。
Qスキンケアの方法は。
まず皮膚を清潔にするために石けんで洗いましょう。
乾燥を防ぐために顔はワセリンを、体は10%尿素クリームを塗るといいでしょう。
時にはかゆみが我慢できなくなるでしょうから、爪を切って皮膚を傷つけないようにしましょう。
Q小児でアトピー性皮膚炎がある。実家のそばに塩分の強い温泉があり、そこに入れると良くなるように感じるが効果はあるのか。
海水浴や温泉療法の一番の効果は洗浄作用です。
アトピー性皮膚炎は引っ掻いたところに黄色ブドウ球菌などがついて悪化してくることが多いので、そういう菌を少なくするために入院したときなど、病院では1日に2~3回入浴させ石けんで洗います。
その後脂分を補います。
ふつうの水でも十分ですが塩分が入っていると殺菌効果もあります。
アトピーの治療にイソジン消毒や強酸性水を使う殺菌療法があり、海水浴や温泉療法もそういうものの一つのチョイスと考えればよいと思います。
ただ皮膚が非常に荒れていて皮膚の役割を果たしていないときに塩分の刺激を受けると「イナバの白ウサギ」状態になるので気をつけてください。
Q1歳10ヶ月の男児、1歳を過ぎた頃からアトピー性皮膚炎がひどくなっている。
次の子は母乳を止めた方がいいか。
母と子のコンタクトがとれないのは寂しいと思いますが純粋にアレルギー学の立場からするとアレルギー素因の大きい子にははじめから低アレルギーミルクにした方がアレルギーが出にくくなります。
母乳を飲ませたいならお母さんが卵、牛乳、小麦あたりを除去した和食中心の食生活をすればかなり改善します。
お子さんの除去食については血液検査、皮膚テスト、負荷試験をやってはっきりアレルギーと分かっているもの以外は、自己流で除去してはいけません。
バランスのとれた発育が非常に大事ですから。
Q 副作用を心配しながら外用ステロイドを使っているのだが・・・。
薬で副作用のない薬はありません。
ステロイド外用については使用部位と使用薬剤にもよりますが、皮膚の萎縮や、乾燥、感染を起こしやすくなる、などがあります。
突然薬を切ってしまうことによるリバウンドもあります。
ステロイドの強さと量をチェックしながら何が何でも完治ということではなく目標の80%を目指し一般的な生活レベルを維持するために必要に応じて他の薬剤や治療を併用していくというのが基本になるでしょう。
Q掻きむしりなどで色素沈着したものは治らないのか。
色素沈着は掻きむしりや薬剤塗布によって起こると思われがちですが、湿疹そのものによるものがほとんどですので治癒傾向のものは徐々に色素沈着も薄くなっていきます。