パネルディスカッションでの発言から3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・CS解決に向けての今後の課題

石川 一番大事なのは医師教育だと思う。

基礎医学の中では、農薬や除草剤のことは一切出てこない。

臨床医学では、中毒の中で教授が興味があればサリン、パラチオンに触れることはあるが、その程度で終わる。

私が北里大学医学部長をやった時に、微量毒性、慢性毒性について法医学のプログラムに入れた。

一般には習わないで医者になる。しかし最近、医学部入試にCSが3校で出たし、予備校でも取り上げられ始めている。

興味を持つ大学の先生も増えてきている。

新しいものを積極的に入れていく姿勢が、医学部に必要だと思う。


宮田 現在の保険制度では、一人の医者が日によって保険診療、自由診療を選ぶということはできない。

もし、混合診療が可能になれば、普通の内科の医者でも、この時間帯はCSの患者を自由診療で診てあげようかということができる。

一律均等だと、内科の医者は3分診療にならざるを得ないので、難しい。患者さんが経済的に逼迫しているのは十分理解しているが、時間・手間のかかる病気なので、ある程度は患者さんに自己負担してもらうしか方法がないのではないかと思う。


小沢 病院はCS患者を拒否する傾向がある。

過敏な人たちを受け入れる体制をつくっていく必要がある。

現在、約10万種の化学物質が使われている。

化学物質の問題は過敏な人たちだけではなく、すべての人の問題。

私たちはあらゆる化学物質の混合物に曝されている。

単一の物質毎の基準値を決めただけでは人を守ることはできない。

混合物の影響の研究と予防措置が求められている。

米国では、農薬の不活性成分に注意が払われ始めている。

幅広い物質の毒性評価と規制が必要だ。