・日本アレルギー学会よりミニシンポジウム1
抗原提示細胞・樹状細胞とアレルギー病態
座長:土肥 眞1), 横関博雄2)(東京大学大学院医学系研究科アレルギー・リウマチ内科1), 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学2))
MS1-#1.ヒト樹状細胞におけるグルタチオンレドックスはTh1/Th2応答を制御する
上出庸介1) 宇津木光克1) 小野昭浩1) 古賀康彦1) 久田剛志1) 石塚 全1) 土橋邦生2) 森 昌朋1)
群馬大学大学院医学系研究科病態制御内科学呼吸器・アレルギー内科1) 群馬大学医学部保健学科2)
--------------------------------------------------------------------------------
グルタチオンは,細胞内レドックスの調節因子として重要な役割を担っている.今回我々は,ヒト樹状細胞における細胞内還元型グルタチオン(GSH)濃度の変化がTh細胞分化に及ぼす影響を検討した.
glutathione ethyl monoester(GSH-OEt)による末梢血単球由来樹状細胞(MDDC)内GSH濃度増加は,LPS惹起IL-12産生を増強し,ナイーブT細胞との共培養によるTh1反応を増強した.この反応はIL-12中和抗体投与によって抑制された.
一方,L-buthionine sulfoximineによるMDDC内GSH濃度減少は,IL-12産生を抑制し,ナイーブT細胞との共培養によるTh1反応を抑制した.
さらに,Th2誘導因子であるTSLPで成熟させた骨髄性樹状細胞においても,GSH-OEtはTh2への反応を抑制し,かつTh1への反応を増強した.
この反応もIL-12中和抗体投与にて抑制された.
以上より,樹状細胞のグルタチオンレドックスの変化が,IL-12産生を介してTh細胞応答を制御出来る事が明らかとなった.
第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催
runより:細かく解説するととても長くなるので・・・簡単に言えばタチオン(グルタチオン)はアレルギーも抑える働きがあるという事です。
ほんと万能だなタチオンって。