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酒石酸(しゅせきさん Tartaric acid)は酸味のある果実、特に葡萄、ワインに多く含まれる有機化合物で、示性式が HOOC-CH(OH)-CH(OH)-COOH と表されるヒドロキシ酸である。
IUPAC命名法では 2,3-ジヒドロキシブタン二酸 (2,3-dihydroxy butanedioic acid) となる。
ワインの樽にたまる沈殿(酒石、tartar)から、カリウム塩(酒石酸水素カリウム)として発見されたためこの名がある。
常温常圧で無色の固体。極性溶媒によく溶ける。
水への溶解は、L体、D体、メソ体はよく溶けるが、ラセミ体は比較的溶けにくい。
分子量は 150.09。英語のTartaric acidからタルタル酸とも呼ばれる。
用途 [編集]
酒石酸は食品添加物としての使用が認められており、酸味料などとして食品に添加される。
医薬においては水溶性を改善するため、酒石酸の塩として供給されているものがある。
有機合成化学の分野では光学分割剤として用いられる他、誘導体が不斉触媒などとして使われている(酒石酸ジエチルを用いるシャープレス酸化が有名)。
「疲労を回復する」、「整腸作用がある」などといわれているが、ヒトでの有効性・安全性については科学的に信頼できる十分なデータが無い。