名大救急医療センター医師の質問に答えて2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・昨日は携帯電話の電池切れで失礼しました。

名古屋テレビのインタービュウの後、平和行進実行委員会と愛知県原水協理事会で原発事故に関する質問が相次ぎ、帰宅したのは10時すぎでした。

私の専門は素粒子物理学の理論的研究で、定年退職した翌年から原爆放射線による被ばく影響の研究を始めました。

 初めは初期放射線による誘導放射化物質からの放射線を測定する実験グループの研究会に参加させてもらい、測定結果を体系的にまとめると1986年原爆放射線量評価体系(DS86)が爆心地から1200mを超えると過小評価になっていることを見出して、1997年放射線影響研究所で行われた初期放射線の線量評価を見直す日米合同作業グループのworkshopで報告し、放射線影響学会でも報告したことが始まりでした。

 政府を相手取った原爆症認定訴訟においてDS86の過小評価を意見書として提出し、判決にも引用されて被爆者側の勝利につながりました。

裁判に勝利した時、たとえDS86の初期放射線量を実測値に合わせて是正しても裁判で証言した人たちが爆心地から2.5km以遠で脱毛を発症していることを説明できないことに気づき、それ以来放射性降下物による被曝影響の研究を被ばく実態に基づいて始めました。

 現在到達した被ばく実態に基づく放射性降下物による被曝影響(これは今回の原発事故の放射線と共通性が高い)の到達点を原爆体験者訴訟で長崎地裁に提出したものを添付します(関心をお持ちの方にはメールで送ります)。

 一方、最高裁での裁判で負けた政府は「原因確率」を導入してさらに厳しい認定基準を設定したので2003年から被爆者の原爆症認定集団訴訟が始まりました。

この裁判で被ばく実態に基づく研究から放射性降下物による被曝が内部被曝によるものであり、放影研や国の放射性降下物による被曝影響は無視できるというのは2桁も過小評価をした結果であることが明らかになり裁判で証言しました。

2004年に大阪地裁で行った証言のとき、私と同じ日に国側の証人となった人物が小佐古敏荘氏で、昨日政府の人事で福島原発対策の責任者になりました。

最悪な人事です。

明日の朝刊にこの人事の記事が出るでしょう。

 さて、私は医学的なことについては原爆症認定裁判で学んだこと以上には基礎知識がかけていると思いますが、遅くなりましたが、以下のご質問にお答えできる範囲で答えてみます。