・日本における地熱発電 [編集]日本では1919年に海軍中将・山内万寿治が大分県別府で地熱用噴気孔の掘削に成功、これを引き継いだ東京電灯研究所長・太刀川平治が1925年に出力1.12kWの実験発電に成功したのが最初の地熱発電とされる[17]。
実用地熱発電所は岩手県八幡平市の松川地熱発電所(日本重化学工業株式会社)が1966年10月8日に運転を開始したのが最初である。
地熱発電は石油などの化石燃料を使わないクリーンエネルギーであり、火力発電用の石油にも匹敵する貴重なエネルギーを国産で採掘できることから、原油価格の変動リスクがない国産エネルギーとして、見直しが進められている[18]。
費用対効果も向上しており、近年の実績で8.3円/kWhの発電コストが報告されている[19]。
現在のところ、日本において地熱発電によって生産されている電力の総容量はおよそ535MW(53万キロワット)で世界第6位である。
地熱開発の技術水準も高く、海外に地熱発電のプラントを輸出したこともある。しかし、国内発電能力の0.2%を担うに過ぎない。
例えれば、日本にある全ての地熱発電所をもってしても、福島第一原子力発電所などにある中型原子炉1基分の生産しか行っていないことになる。
また、九州電力では地熱発電が盛んだが、それでも九州地方全域で生産可能な電力の総容量の2%を占めるにとどまる。
日本で地熱発電が積極的に推進されにくい理由は、国からの支援が火力や原子力と比べて乏しいこと、地域住民の反対や法律上の規制があるためである。
候補地となりうる場所の多くが国立公園や国定公園に指定されていたり、温泉観光地となっていたりするため、景観を損なう発電所建設に理解を得にくいこと、温泉への影響に対する懸念があること、国立公園等の開発に関する規制があることが地熱発電所の設置を難しくしている。
例えば、群馬県の嬬恋村では2008年に地熱発電の計画が浮上したが、その予定地が草津温泉の源泉から数kmしか離れていないため、温泉に影響が出る可能性があるとして草津町が反対している[20]。
日本は火山が多く地熱発電に適している為、建設に当たって必要な高額の設備投資の費用さえ捻出できれば、既存方式と合わせて国内電力の最大3割程度を賄える可能性がある。
そのため、一部の有識者からは太陽光発電や風力発電に加えて地熱発電の開発も進めるべきだ、との指摘がなされている[10]。
2009年1月には、20年ぶりに国内で地熱発電所を新設する計画が発表されている[21]。
行政も、2008年には経済産業省で地熱発電に関する研究会を発足したり[22][23][24][25]、2010年度には、地熱発電の開発費用に対する国から事業主への補助金を、2割から3分の1程度にまで引き上げることを検討するなど[26]、地熱発電の促進が積極化している。
日本の地熱発電所 [編集]
柳津西山地熱発電所立地上、火山の多い東北地方や九州地方の一部に集中している。
北海道電力、九州電力の発電所名には地熱がつかない。
長期間にわたって安定した電力を供給でき、なおかつ事故のリスクも小さいことから、運転や保守点検は極少数の労働者によって行われている。無人で運転されている発電所も多い。
発電所名 発電会社 容量
(MW) 所在地
森発電所 北海道電力 50 北海道
大沼地熱発電所* 三菱マテリアル 9.5 秋田県
澄川地熱発電所 東北電力 50
上の岱地熱発電所 東北電力 28.8
松川地熱発電所* 東北水力地熱 23.5 岩手県
葛根田地熱発電所 東北電力 80
鬼首地熱発電所 電源開発 12.5 宮城県
柳津西山地熱発電所 東北電力 65 福島県
八丈島地熱発電所 東京電力 3.3 東京都
岳の湯発電所* 廣瀬商事 0.05 熊本県
大岳発電所 九州電力 12.5 大分県
八丁原発電所 九州電力 110.0
杉乃井地熱発電所* 杉乃井ホテル 1.9
滝上発電所 九州電力 27.5
九重地熱発電所* 九重観光ホテル 1
霧島国際ホテル地熱発電所* 大和紡観光 0.2 鹿児島県
大霧発電所 九州電力 30
山川発電所 九州電力 30
合計 535.2
runより:風力発電は電磁波と低周波音を出すし、風まかせであまり・・・
どう考えても地熱発電が良いと思うんですが・・・