・日本アレルギー学会よりミニシンポジウム33
アレルゲン・抗原と症例2
座長:石井 彰1), 宗田 良2), 安枝 浩3)(東京学芸大学保健管理センター1), 国立南岡山医療センター内科2), 国立病院機構相模原病院臨床研究センター3))
MS33-#1.黄砂飛散時にみられる成人喘息患者の症状変化について3年間の調査結果の検討
渡部仁成1) 吉田篤史3) 山崎 章1) 安田和人4) 加藤和宏2) 迫 隆紀6) 井岸 正1) 栗田伸一6) 倉井 淳1) 米田一彦1) 鰤岡直人1) 中本成紀1) 千酌浩樹1) 服岡泰司1) 竹内裕美5) 橋本 潔1) 長谷川泰之1) 岡崎亮太1) 清水英治1)
鳥取大学医学部附属病院呼吸器内科1) 山陰労災病院2) 鳥取県衛生環境研究所3) やすだ内科クリニック4) 鳥取大学頭頚部外科5) 小波瀬病院6)
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【背景と目的】我々は黄砂飛散時に喘息患者の10-20%で呼吸器症状などが増悪することを報告してきた.今回07年から09年の3年間の調査結果について検討する.
【方法】対象は当院(米子市),山陰労災病院(米子市),小波瀬病院(北九州市),やすだ医院(豊岡市)に通院中の喘息患者.
PEFモニタリングと黄砂飛散時の自覚症状について黄砂飛散中に電話調査を行った.
また収集粉塵の成分解析を行なった.
【結果】調査数は07年153例,08年120例,09年129例で44例で3年間,65例で2年間,140例で1年間の調査を行った.
55例で呼吸器症状が増悪し27例で呼吸器症状がないものの眼,鼻症状が増悪した.
各都市間に増悪頻度に差はなく黄砂毎に症状悪化する例としない例があった.
症状悪化例で黄砂飛散時にPEFは4%低下した.黄砂成分は黄砂毎に異なっていた.
【結論】黄砂は喘息患者の症状を悪化させ,その機序には砂以外の付着成分の影響が考えられた.
第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催