健康的な学習環境を確保するために7 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・(3)工事発注時の留意点
① ホルムアルデヒドなどの濃度が基準値以下であることを確認させた上で、建築物の引き渡しを受ける旨、契約上明確にしましょう。
② 養生・乾燥期間が十分に取れるよう、余裕を持った工期を設定しましょう。
「学校環境衛生の基準」の臨時環境衛生検査の規定に基づいて、ホルムアルデヒドや揮発性有機化合物の濃度が基準値以下であることを確認させた上で引き渡しを受ける必要があります。
 そのためには、設計図書(特記仕様書)などに、下記のような項目について記載する必要があります。

○ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物の濃度が基準値以下であることを確認した上で引き渡しを受けるものとする。
○具体的検査項目・内容など
(例)
・検査項目(ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物の名称)
・濃度の基準値
・検査実施機関
・検査の実施時期
・検査回数
・検査の対象となる教室
・測定方法
・基準値を超えた場合の対策 など
・特記仕様書への記載については、できるだけ具体的な内容を明記する必要があります。
・検査費用を請負者の負担とする場合には、その費用についても積算計上する必要があります。
◆不適切な特記仕様書の例
下記のような表現は、検査項目や検査内容などが明確に記述されていないこ
とにより、契約後に混乱を生じる場合があるため、検査の実施方法などについ
ては明確に記載する必要があります。
◆不適切な特記仕様書の例
・学校保健法に基づく「学校環境衛生の基準」を満たしていること
・しゅん功後、検査を実施し、数値が満たない場合は引き渡しを受けない
・有害物質を含まない材料を使用すること
・測定は、監督職員との協議による

 また、現場で施工した塗料や接着剤などから放散されるホルムアルデヒドや揮発性有機化合物の放散量は、時間とともに低下してきます。よって、ホルムアルデヒドや揮発性有機化合物を放散させるため、換気の励行に配慮した養生・乾燥期間を十分に確保する必要があります。
 養生・乾燥期間については、3週間程度は必要だといわれています。改修や補修工事においては、3週間の養生・乾燥期間を設定することが困難な場合もありますが、綿密な計画を立て対応する必要があります。
 さらに、引き渡し前の美装工事(ワックス掛け)や手直し工事(ダメ工事)も含め、適切な工期の設定について考慮が必要です。