気管支喘息およびCOPD増悪の季節変動について | 化学物質過敏症 runのブログ

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・日本アレルギー学会よりミニシンポジウム5
気管支喘息―診断と管理2―難治病態と発作への対応―
座長:中島宏和1), 杉山温人2), 平田健雄3)(近畿大学医学部奈良病院呼吸器・アレルギー内科1), 国立国際医療センター呼吸器科2), 静岡市立静岡病院3))

MS5-#5.気管支喘息およびCOPD増悪の季節変動について

中野 豊1) 松島紗代実1) 大山吉幸1) 草ヶ谷英樹1) 岩泉江里子1) 藤澤朋幸1) 松井 隆1) 横村光司1) 須田隆文2) 千田金吾2)
聖隷三方原病院呼吸器センター内科1) 浜松医科大学第二内科2)


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【目的】気管支喘息およびCOPD増悪の季節変動に関する検討

【方法】2003年4月から2008年3月までの5年間の増悪(喘息:予定外受診,副腎皮質ステロイドの短期投与ならびに入院,COPD:予定外受診,副腎皮質ステロイドあるいは抗菌薬の短期投与ならびに入院)について季節変動を検討した.

【結果】対象症例は気管支喘息539例(平均年齢:45.5±19.8歳,男性/女性:218例/321例,FEV1:2.44±0.83L,FEV1%pred:87.4±17.1%,軽症間欠:29例,軽症持続:89例,中等症持続:264例,重症持続:157例),COPD240例(平均年齢:74.0±9.1歳,男性/女性:218例/22例,FEV1:1.32±0.58L,FEV1%pred:52.3±20.0%,軽症:22例,中等症:82例,重症:71例,最重症:65例)で,気管支喘息(増悪総件数:1227件)は,9月~1月ならびに5月に増悪頻度が高かった.

なお,年齢層別では成人に比べて中年・高齢喘息では季節変動が小さかった.

一方,COPD(増悪総件数:986件)では1月~4月に増悪頻度が高率であった.

【結論】気管支喘息とCOPDでは増悪の季節変動が異なり,増悪を来しやすい季節および病態を考慮した治療および患者指導が重要である.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催

runより;1秒率(FEV1.0%)【1びょうりつ】
1秒間に肺活量のうちどのくらいを吐き出すことができるかを、パーセントで示した値。1秒率が減った場合は吐き出す力が弱いということを示し、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や気管支ぜんそくなどが疑われます。70%以上を正常値としています。