・大阪市健康福祉局健康推進部こころの健康センターより
・ 人はよく「うまくできるか不安だ。」「不安な毎日を送っている。」などと、不安という言葉を日常的によく使っています。
不安な時には、「どうなるんだろうか?」と誰もが緊張し、ドキドキします。
でも、「じゃあ、いったい何がそんなに不安なの?」「不安って何?」と聴かれると、「いや何となく・・・」などと返答に困ってしまうことが多いものです。
専門書を開いてみると、「恐怖は対象のある恐れであるが、不安は対象のない恐れである。」などと難しいことが書いてあります。
そして、「これは自我が危険にさらされ、存在が脅かされたときに起こる情動である。」とまで定義されていて、もう頭の中が混乱して不安になってしまいますよね(笑)。
要するに、「何となく不安」といった漠然としたもので、どうしたらいいのか、自分の態度を決めかねているような状態ということです。
通常は人に話をしたり、好きなことをしたりして、このもやもやした状況を、知らぬ間に解消しています。
しかし、仕事や家事に疲れている場合や体調を崩している時などは、人間という生き物はこの不安に対して、あまり上手に対応できないものなのです。
いらいらしたり、食欲がなくなったり、眠れなかったり・・・。そんな状態が長引いた時や、心のバランスだけではなく、身体のバランスも崩れやすくなっているんですよ。
「危ない処に近寄らないようにする。」などといった対応策は考えやすいのですが、胸をしめつけられる感じ、息苦しさ、動機、冷汗、ふるえ、めまい、その他不快なものに変わりやすい不安はやっかいなものですね。
何が不安なのかがわかれば、話は早いのかもしれませんが、なかなかそうも行かないところが大変なところなのです。
また、「自分の思うようにしなさい。何したっていいですよ。」などと言われると、かえって不安になります。
今はそんなストレスがかかりやすい時代なのかもしれません。ひどくなると、「命があぶないのでは」と感じるくらい苦しくなる場合や、電車にも乗れなくなってしまうときだってあります。
そんな時は、ちょっと専門家に相談してみるのも良いかもしれません。案外すぐに解決することだってありますよ。