・ミニシンポジウム34
気管支喘息・アレルギーの難治化因子
座長:橋本 修1), 灰田美知子2), 坂本芳雄3)(日本大学医学部内科学系呼吸器内科学1), 半蔵門病院アレルギー呼吸器内科2), 公立学校共済組合関東中央病院呼吸器内科3))
MS34-13.学校等の医療機関以外で経験するアレルギー疾患の実態について
永山洋子 内本美鈴 鈴木友紀子
千葉県健康福祉部
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【背景】千葉県では,養護教諭,保健師,栄養士など医療関係者を対象に,県主催の定期講習会を開催し,医療機関以外で遭遇するアレルギー疾患の実態を把握し,県のアレルギー対策に役立てている.
【方法】県が主催したアレルギー講演会への参加者を対象に,アンケート調査への協力をお願いし,現場におけるアレルギー疾患の実態を調査した.
【結果】学校におけるアレルギー疾患については,養護教諭を中心に625人から回答が得られた.
エピペンを持っている生徒がいると回答した人は39名,いないと回答した人は565名であった.
実際に,学校で,本人注射によるエピペン使用は1名にあった.
養護教諭の学校での実務経験が増すほど,遭遇したアレルギー疾患は増加した.
学校で起きた各種アレルギー疾患(複数回答)のうち,最も多い病名は,喘息の510名であったが,食物アレルギー293名,アナフィラキシー54名,OAS 54名などがあった.
さらにアレルギー疾患が疑われたが,確定できない症状も報告され,食物アレルギーの疑い225名,食後蕁麻疹314名,食後運動後の発疹98名,食後運動後の蕁麻疹150名,アレルギーが疑われる嘔吐39名などがあった.
学校現場では,アレルギーが疑われる症状は,多く起きている実態があった.
第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催