ケイレン7 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・髄膜炎に限らず、重症感染症では発熱に加えて、意識障害、痙攣、循環、呼吸障害、電解質代謝#電解質代謝異常|電解質代謝異常や脱水、出血傾向などの問題を抱えていることが多い。
一次治療では循環、呼吸状態をはじめとする全身状態の安定化、支持療法に向けられることが多く、抗菌薬以外に臨床症状が改善する因子がある。
しかし一般的には抗菌薬がなければ支持療法のみでは臨床症状の改善は限定的である。
小児髄膜炎における臨床症状の改善は熱もなく、痙攣もなく、意識があり、機嫌もよいといった状態である。
2回目の腰椎穿刺の目的は抗菌薬による髄液の無菌化の確認であり、入院2日目であっても3日目であっても問題はない。
明らかな改善が認められれば省略することも可能である。
但しこのような経過は比較的少ない。
適切な治療を行っても死にいたることもあり、生存者の1/3程度に聴力障害や神経合併症といった後遺症を残している。
そのため、少しでも回復が十分ではないと考えれば髄液検査を行うべきと考えられている。
逆に臨床症状が悪化した場合は脳ヘルニアの発生も考慮して頭部CTを施行後に再度腰椎穿刺をする。

髄膜炎の治療は抗菌薬の投与が第一であるが、その他の補助療法として副腎ステロイド、浸透圧性利尿薬などがあげられる。
予後改善効果が認められるのは副腎ステロイドのデキサメタゾンである。
これは抗菌薬の投与による菌体破壊による炎症反応の亢進を阻害することで治療効果があると考えられている。
インフルエンザ桿菌による小児細菌性髄膜炎、肺炎球菌による成人細菌性髄膜炎では予後改善効果が報告されているが肺炎球菌による小児細菌性髄膜炎には効果がないとされている。
投与方法は静注で0.15mg/kg/回で6時間ごとで4日間までである。
抗菌薬投与の20分前、遅くとも抗菌薬と同時投与とされている。
治療効果から考えると3か月以上6歳未満の小児と成人の場合しか積極的な投与となるが、この時点で起炎菌まで予測できることは殆どない。
副作用はデキサメタゾン投与中止による再発熱や消化管出血である。
また再発熱もそうだが、検査数値を変化させる治療のため、その後の経過観察が難しくなる。

その他、脳ヘルニア防止、脳圧改善目的として浸透圧性利尿薬(グリセオールやマンニトール)をはじめ各種治療法があるが、劇的な効果は期待できない。

ウイルス性髄膜炎(無菌性髄膜炎)
幼児期から学童期に多く、ムンプスウイルス、コクサッキーウイルス、ポリオ、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルスによるものがある。
髄液検査によって細菌性髄膜炎と区別されるが比較的軽症な場合が多い。
ヘルペスウイルスによる場合は抗ウイルス薬が存在するがそれ以外に関しては髄液移行性がある抗ウイルス薬が存在せず、対症療法を行う。

結核性髄膜炎
2歳以下の乳幼児に発生しやすい。
肺結核に合併することが多い。
進行は遅いが脳神経症状が認められたりし、治療を行わないと死にいたることもある。


てんかんの分子生物学
近年、てんかんの一部がチャネル病であることが判明してきた。
ナトリウムチャネルであるSCN1Aの異常がてんかんの発症にかかわっていると言われている。
SCN5Aはブルガダ症候群、SCN4Aは高カリウム性周期性四肢麻痺との関連性が指摘されている。
これらをターゲットとする新しい治療薬が開発されるかもしれない。


関連項目
•てんかん
•失神
•意識障害
•ビオチン(「ビオチン欠乏により発症する病」の節)


runより:化学物質過敏症でもけいれんを起こすんですが、やはりメカニズムが違うようですね。

化学物質過敏症の場合は「使った筋肉が化学物質の暴露でけいれんを起こす」という感じですからね~。