アルツハイマー型認知症4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・画像からみられる脳の変化
CT・MRIによるもの

コンピュータ断層撮影|CT・核磁気共鳴画像法|MRIでは、進行すると、側脳室の拡大・脳溝の拡大・シルビウス裂の拡大などの大脳の萎縮が見られるようになる。
特に海馬は、他部位と比較して早期から萎縮が目立つ。


SPECTによるもの
単一光子放射断層撮影|SPECT所見では、脳血流・グルコース消費量・酸素消費量が側頭葉・頭頂葉で比較的強く低下するのが特徴とされる。


鑑別疾患
•認知症#分類|認知症を示す疾患すべて
:(脳血管性認知症・ピック病・進行性核上性麻痺・ハンチントン病|ハンチントン舞踏病など)
•うつ病
•せん妄


アルミニウム原因説
原因説のきっかけ
アルミニウムイオンの摂取がアルツハイマー型認知症の原因のひとつであるという説がある。
この説は、第二次世界大戦後、グアム島を統治した米軍が老人の認知症の率が異常に高いことに気がつき、地下水の検査をしたところアルミニウムイオンが非常に多いことがわかったことによる。
雨水と他島からの給水によってその率が激減したこと、また紀伊半島のある地域でのアルツハイマー患者が突出して多かったのが上水道の完備により解決したことがその根拠とされている。
後者も地下水中のアルミニウムイオンが非常に多かったことが示されている。
もっともこれらの調査例は、地域の人口動態などの裏付けがない(家族の集積性や崩壊過程などを考慮しない)単純比較であり、学会や多くの学識経験者が支持している研究成果ではないことに注意する必要がある。


日本国内での伝播
日本におけるアルミニウム原因説の広がりは、1996年3月15日に毎日新聞朝刊により報道されたことによる。
記事では、1976年にカナダのある病理学者がアルツハイマー患者の脳から健常者の数十倍の濃度のアルミニウムを検出した例や、脳に達しないという見方が大勢であったアルミニウムイオンが血液脳関門を突破することが明らかになったことなどを紹介している。
この記事は、1面ではなく家庭面のベタ記事扱いであったが大きな反響を呼び、後に読売新聞、朝日新聞なども同様の記事を掲載した。
これら報道により、既に海外では下火となっていたアルミニウム原因説が、日本では次第に有力視されるようになった。
消費者の一部には、一般的に調理で用いられるアルミ鍋やアルミニウムを含む薬剤でろ過する上水道水に対して拒絶する動きが起こり、高価な鍋セットや浄水器を販売する悪徳商法も盛んになるなどの余波も生じた。


因果関係について
アルミニウムとアルツハイマー病発症との因果関係は、完全には否定されていないが、世界的に認められているというわけでもない。
業界団体である日本アルミニウム協会などはもとより、アメリカ食品医薬品局も、アルミニウムとアルツハイマーの関係を否定している。
学会などで発表される事例も、日本人の手によるものの他はわずかである。
現在では、アルツハイマーの発症原因のほとんどが、遺伝子そのものの変異や外的要因(前出の#疫学|疫学の項を参照)など複数の要素が考えられている。

一方、人工透析器にアルミニウムが使用されていたため患者に痴呆が発生した事件は確認されているが、これは血液に直接アルミニウムが流れた事例であるので、経口摂取と同列に論じることができるかという点については確認されていない。


リスク
日常生活で摂取する量での影響(リスク)について、過度に心配する必要はない。
一方、欠乏症もないと考えられているため、敢えて摂取する必要もない。