ミニシンポジウム:スギ花粉の旬別飛散パターンについて | 化学物質過敏症 runのブログ

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日本アレルギー学会より

ミニシンポジウム32
アレルゲン・抗原と症例1
座長:岸川禮子1), 榎本雅夫2), 秀 道広3)(国立病院機講福岡病院臨床研究部内科1), NPO日本健康増進支援機構2), 広島大学大学院医歯薬学総合研究科創生医科学専攻探索医科学3))

MS32-8.スギ花粉の旬別飛散パターンについて

伊藤由紀子1) 服部玲子1) 間瀬広樹2) 渡辺雅子2) 塩谷 格3)
国立病院機構三重中央医療センター耳鼻咽喉科1) 国立病院機構三重中央医療センター薬剤科2) 三重大学生物資源学部3)


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【目的】これまでスギ飛散数の予測法について報告してきた.更に臨床医にとっては,最盛期や終了時期を含めた飛散パターンも重要な情報である.

今回はスギの旬別飛散パターン(SDP,Sugi Dispersal Pattern)について検討したので報告する.
【方法】1987年から2009年の各年のSDPを比較,分類するためクラスター分析を行なった.

統計解析はSYSTAT(10.2)を用いた.

花粉が最も多く飛散した旬を最盛期として,その前後の飛散比率を比較した.
【結果】谷の年10年と山の年13年についてそれぞれ別個にクラスター分析した結果,デンドログラムの距離15あたりを分岐点として飛散パターンを5群に分類した.

1型は谷の年10年すべてを,2,3,4,5型はそれぞれ山の年2,2,3,6年を含み,山の年に重点を置く分類となった.1型は最盛期が2月下旬から3月上旬で,飛散分布はほぼ左右対称であった.

2~5型は最盛期および前後の飛散比率が少しずつ異なっていたが,2009年の例外を除き,分布は右裾広がり型であった.

特に5型はほとんどが大量飛散年であり,3月下旬の飛散数が多く,症状が遷延化するタイプであると考えられた.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催