花粉症16 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ 薬物の特徴
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•古い第一世代抗ヒスタミン薬は抗コリン作用が現れやすく、実用上では口が渇いたり眠気などの副作用が強い。
一方、新しいタイプの第二世代抗ヒスタミン薬は、そうした副作用などが現れにくい。

•上述のように第二世代抗ヒスタミン薬は、ケミカルメディエーター遊離抑制作用(抗アレルギー作用)がある。


第一、第二を含めて「症状を抑える」という対症的な治療効果であり、根治薬ではない。


= 薬物作用
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抗ヒスタミン作用(効果)

肥満細胞から遊離したヒスタミンが、神経や組織にある受容体に結合するよりも前に、その受容体に結合してしまう作用である。
すなわち、鍵穴に鍵が差し込まれる前に、鍵穴をふさいでしまう作用といってよい(ただし、近年は受容体の活性を落とす作用がその主要な効果であると考えられている)。
一般にきわめて即効性がある。

ケミカルメディエーター遊離抑制作用

ヒスタミンなどのケミカルメディエーターが肥満細胞から出てこないようにする作用である。
こちらは、一般に数日以上たたないと充分な効果が出てこない。
そのため、この作用を期待するには、予防的に発症前から薬を用いるとよい(これは発症後に用いても無駄ということではない)。


= 治療の実際
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抗ヒスタミン薬(第一世代抗ヒスタミン薬)の投与
飲んで数十分で強い効果が出てくる第一世代抗ヒスタミン薬は、病院で処方されることもあるが、薬局・薬店で購入できる総合鼻炎薬の主剤となっている。
こうした鼻炎薬には、効果を増強するため交感神経興奮剤(塩酸プソイドエフェドリン、塩酸フェニレフリン等)や抗コリン剤(ベラドンナ総アルカロイド、ダツラエキス等)といった薬がブレンドされているが、皮膚のかゆみなどの飲み薬には、ほとんど第一世代抗ヒスタミン薬だけというものもある。
鼻炎薬では効果が強すぎる場合(口の渇きなどの副作用が強い場合)、かゆみの薬を試してみるのもひとつの方法である。

一般に下記の第二世代抗ヒスタミン薬よりも眠気などの副作用が強く出やすいため、特に乗り物の運転や機械操作などには要注意である。
同じ成分は風邪薬にも含まれているため、鼻炎薬の持ち合わせがないときなど、緊急避難的に風邪薬を服用して症状を抑えることも可能である。

•第一世代抗ヒスタミン薬(内服)--マレイン酸クロルフェニラミン、d-マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸カルビノキサミン(シベロン)、フマル酸クレマスチン等

; 抗アレルギー薬(第二世代抗ヒスタミン薬)の投与
数日から2週間程度服用して充分な効果が出てくる第二世代抗ヒスタミン薬(これを抗アレルギー薬と呼ぶことが多い)やケミカルメディエーター遊離抑制薬については、医師の処方箋が必要であり、メキタジンを除き日本では市販されていない(2007年現在、メキタジンに続いて塩酸アゼラスチン、フマル酸ケトチフェンがスイッチOTC内服薬として市販されるようになっている。
後者は点鼻薬としても市販されている)。
多くの第二世代抗ヒスタミン薬は、ケミカルメディエーター遊離抑制作用などを併せ持っており、鼻詰まりにも効果的な抗ロイコトリエン作用があるものもある。
現在、花粉症に対して病院で処方される内服薬の多くは第二世代抗ヒスタミン薬である。
予防薬として処方されるものも、これが多い。

第二世代は第一世代より眠気や口の渇きなどの副作用が少なくなっているが、こうした副作用の出方は人によってかなり異なる。
なお、第一世代、第二世代という分類は欧米でおこったというが、第二世代抗ヒスタミン薬が市販されている日本国外であっても、少なくとも一般薬店レベルでは通じないといわれる。
鼻炎やアレルギー、かゆみの治療に用いられるものは全て抗ヒスタミン(アンチヒスタミン)薬と呼ばれているためである。

•第二世代抗ヒスタミン薬(内服)--フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、フマル酸エメダスチン、塩酸エピナスチン、エバスチン、塩酸セチリジン、ベシル酸ベポタスチン、塩酸フェキソフェナジン、塩酸オロパタジン、ロラタジン等
•第二世代抗ヒスタミン薬(点鼻・点眼)--塩酸レボカバスチン