・ 日本は自主的な取り組みとして水銀量の削減につながるように各種製品の製造工程における水銀の削減に努めています。
その他、海外への情報発信として国立水俣病研究センターを中心に水俣病の被害の事例の共有や、分析手法等に関する国際研修を行っています。
また、世界における水銀管理が進むように法的拘束力のある文書の検討及びパートナーシッププログラムを進めているとのことです。
日本においては水銀の採掘は1974年の北海道の鉱山の閉山を最後に行われていません。
現在は電池、照明器具、計器、無機薬品、医療機器など製品や廃棄物から約15t/年、精錬副産物などから約75t/年の金属水銀が回収され、出荷されています。
水銀は2006年にはイラン、香港、インドなどに輸出され、輸出量の総量は2006年は2001年の15倍です。それに対して輸入は同年の輸出量の1.4%です。
この結果は日本が水銀フリーを果たしてきた結果です。
工業的には苛性ソーダや塩ビモノマーの製造に水銀を使用しないことや農薬として使用されてきた水銀の化合物の代替品を製造することなどで削減がはたされています。
また、家庭用品で従来使用されてきた殺菌やカビ防止剤などの法定基準が1975年1月1日に制定されてから使用できないようになったとのことです。水銀電池も現在は削減されています。
一方、蛍光ランプは省エネ対策としてますます利用が広がると予想されますが、1個あたりの水銀使用量が低減されているとのことです。
国内では蛍光管廃棄物の取り扱いが今後の課題です。
UNEPとしてのプログラムは水銀対策のための条約制定の可能性を含め、対策強化の選択肢を検討し、2008年10月頃に予定されている第2回作業グループ会合において結論を得て、2009年2月の第25回UNEP管理理事会に報告される予定です。
(文責 小椋和子)
runより:ユビキタス時代の今、電池は需要が伸びていく物と思われます。
安全な電源を安価で提供できる様に企業には頑張ってほしいもんです。