カドミウムなど重金属による土壌・農作物汚染4 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・4.神栖市の有機ヒ素(芳香族ヒ素化合物)による環境汚染・人体被害
問題の発端
 1999年、神栖町木崎地区にある運輸会社の寮の井戸から環境基準値より40倍も高い高濃度のヒ素が検出されたがそのまま放置された。

共同井戸を使っていた住民が2000年から2003年にかけて相次いで症状を訴えて入院。問診によると「数匹の犬が、ここ数年で相次いで死んだ」「ハムスター等の小動物がすぐに死んだ」「切花を井戸の水に活けると1日で萎れた」「泊まりに来た親戚の調子が悪くなる」。

その後2003年3月になって小児(7歳と1歳8カ月)が類似の症状を呈した。
井戸水のヒ素濃度
 共同井戸(A井戸)の水から2003年3月19日にヒ素が水質基準値の450倍の4.5mg/Lが検出された。

原因物質は主としてジフェニルアルシン酸(DPAA)である。DPAAはヒ素として最大15mg/L検出された。

A井戸の西方約1kmに位置する地区のB井戸の水から環境基準の43倍のヒ素が検出された。
住民健診結果と中毒症状
 2003年4月に行われた住民健診でみられたDPAAなどによる中毒症状として、急性・亜急性症状は歩行障害、構音障害、巧緻運動障害などの小脳症状、四肢振戦、ミオクローヌス、復視などの小脳・脳幹症状に加え、睡眠障害、記憶力障害、視覚異常などの大脳皮質の側頭葉・後頭葉症状などがあった。原因物質曝露から1~2週間遠ざかると症状が軽快・消失し、再曝露にて1~2カ月で再び症状が出現するのが特徴とされた。
ジフェニルアルシン酸の由来
 2005年1月に埋土層の中から高濃度のDPAAを含むコンクリート様の塊が発見された。そこはA井戸の東南90mの地点で、生け簀を埋め戻した場所である。

生け簀設置時期は平成3~4年頃、埋め戻したのは平成5年頃である。原因者は特定できなかったという。
コンクリート様の塊の処理とその問題点
 DPAAを含むコンクリート様の塊、汚染土壌および有機ヒ素による汚染米などは一般廃棄物・産業廃棄物と共に混合処理された。

投棄行為者を捜索すべきであるのに、環境省は住民の不安を口実にしてこのコンクリート様の塊を早々に搬出して焼却処分してしまった。

その結果、実行行為者の捜索が棚上げされたまま、「少なくとも旧日本軍や国はこの事件に関与していない」として、事実上国の責任が放棄されたまま、幕引きが図られた。

このような一連の措置は国による証拠隠滅であるということができるであろう。


runより:旧日本軍では毒ガス兵器を開発、使用していたと言われています。

過去の遺物で現代の生き物が死ぬ・・・やはり戦争は良くない!