「こうした症状は実は昔からありましたしかし、パニック障害という病名が無く、
男性なら酒、タバコに逃げ、女性は過食などに走った。
しかし、それでは効果が薄く、悪循環に陥る事になる」(茅野院長)
治療には抗うつ剤&抗不安薬
パニック障害の治療には、薬物治療と認知行動療法と呼ばれる、それまで患者が避けていた状況にすこしづつ挑戦していく精神的治療方法がある。
治療で大切な事はパニック発作が起きてから2~3ヶ月以内にきちんと治療を受けることだ。
「パニック障害を長引かせないためには、予期不安や広場恐怖がまだ強くはなってない時期に治療を開始する事が必要なのです」(茅野院長)
薬物治療には、抗うつ剤のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と
ベンゾジアゼビン系抗不安剤を用いる。
「SSRIは脳内神経伝達物質のセロトニンの量を調整し、セロトニンが正常に情報伝達できる働きがあります。
このクスリが効果を示していることから、パニック障害の患者さんは、セロトニンの量や活性に異状を来たしているのではなおかと考えられてます。
また、ベンゾジアゼビンは、パニック発作を抑える働きがあります。
クスリの効果が表れるのが早い特徴があるため、ゆっくりと効果が表れるSSRIといっしょに服用します。
SSRIの効果が十分になったら、ベンゾジアゼビンの服用は中止して、SSRIのみで治療します」(茅野院長)