銀座泰明クリニックの茅野分院長が語る。
「ハイストレスな状況に加えて、人類が数万年の間生まれてきた環境と対局にあるような現代都市環境がもろもろに影響して、引き起こされるのがパニック障害です。
その証拠に、女優の高木美保さんはパニック障害発症後田舎に引っ込み、土と水に戯れる生活を送りながら症状から回復できたのです」
人ごみやエレベーターの中、会議中、電車、バス、飛行機に乗車している時パニック障害は起こる。
「パニック障害は脳の3つの部分が関係していると考えられます。
まず、セロトニンの分泌異常により大脳に回避行動が生じる。
もう1つは本能的な不安や興奮が生まれる大脳辺緑系。
そして脳内で警報装置のような役割を果たす青班核。
脳のシステムとしてあるこれらの神経ネットワークがパニックを誘発するのです」(茅野院長)
パニック障害にかかるとそれまで発作を起こした場所や、発作を起こした時すぐに救助を得られない場所を非常に恐れる。
それを「広場恐怖」という。
また、発作が起きるかもしれないという漠然とした不安を「予期不安」と呼んでいる。
電車に乗る時は各駅停車しか乗れないのは発作が起きた時、すぐに下車できるからだ。
広場恐怖や予期不安が続くと気持ちが沈み、二次的なうつ状態に陥ることもある。