電磁波(ELF とRF)の公衆被曝基準の論理的根拠3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・専門家の間の不一致に関する主な理由
1) 科学者と公衆衛生政策の専門家は、科学を評価するために使う証拠の基準に、非常に異なった定義を使う。

そのため、彼らは何をするべきかについて異なった結論に達する。科学者には役割があるが、その役割は科学者だけに限られたものではないし、人々の意見も重要だ。
2) 私たちは同じ科学的研究の重要さについて協議しているが、「証拠が十分になっているか」または「証拠が存在しているかどうか」を判定するために、異なった方法を使う。
3) 専門家の中には、影響が存在すると満足して言う前に、全ての研究が一致(いつでも、同じ方法で結果が現われる)しなくてはいけない、と主張し続ける人もいる。
4) 短期間の急性影響だけを見れば十分だ、と考える専門家もいる。
5) 他の専門家は、私たちがどういう種類の世界に住んでいるかということなので、長期間かけて研究すること(慢性被曝の影響を示す)が絶対に必要だと主張する。
6) 子ども、高齢者、妊婦、病人を含む全員が考慮されるべきだ、と言う専門家もいる。他の専門家は、平均的な人(またはRF の場合、6 フィート[訳注:約1.8m]の身長の男性)の問題だけだという。
7) 被爆していない人がいないので、病気の増加リスクを確かめることが難しくなる。
8) 作用の単一の生物学的メカニズムについて意見の一致が不足している。
9) 人間の疫学研究の結果は、ELF とRF 被曝のリスクを報告しているが、動物実験は強い毒性影響を示していない。
10)社会的関心の大きさは、衛生議論に重大な影響を与える。
公衆政策決定電磁場への公衆被曝の安全限度値は、科学者だけでなく、公衆衛生の専門家、公衆政策作成者、一般市民の間の交流の原理に基づいて作られる必要がある。
「原則として、証拠の評価は、その他の社会的価値、たとえば経費と利便性、リスクの受容性、文化的な優位性などの判断に結びつき、妥当で効果的な意思決定に至るべきだ。

これらの問題の決定は、結局、プロセスに参加する利害関係者の目的、価値、関心の機能として得られる。

参加した利害関係者の見解は、いくつかの要因によって慎重に考慮される。

科学的証拠の究明は、おそらく今後も続き、また続くべきだが、かなり重責で、閉鎖的な状況を認めない。

決定は証拠に基づくだろうが、その他の要因にも基づくだろう」(1)
バイオイニシェイティブ・ワーキング・グループのメンバーの明確な意見の一致は、現在の公衆安全限度値はELF とRF のどちらも不十分だということだ。
これらの提案は、弱いELF とRF への慢性的な被曝について、明らかに安全だと主張できない、という証拠を反映する。

その他の多くの環境曝露の基準のように、これらの提案された限度値は完全に防護できないかもしれないが、より厳しい基準は、今のところ、現実的ではない。

がんや神経変性疾患(訳注:アルツハイマー病やパーキンソン病など、神経細胞が変性する病気の総称)のわずかなリスク増加でさえ、非常に大きな公衆衛生の結果に変わる。

ELF の調節行動とRF の予防的行動は、今のところ、被曝を減らし、リスク増加の潜在的な可能性(どんなレベルの慢性被曝にリスクが存在するかもしれないのか、リスクを減らすためにどんな方法がとられるのか)を人々に知らせる正当な理由となる。