・低周波音の特徴は、q音源の形状による幾何減衰は、低周波音も騒音も同様ですが、発生源の音圧が大きければ、低周波音は、波長が長いので、遠方まで伝播しやすく、更に、超過減衰は、期待しにくい、w低周波音と騒音の心理的、生理的表現が異なる、e低周波音は、法的整備がなされていないなどでありまして、特に低周波音と騒音の心理的、生理的表現が異なっているということと、法的な整備がなされていないこと、ここら辺のところが非常に苦慮するということになります。
それで、一応自分なりに、騒音と低周波音の違いがどこにあるのか整理しますと、物理的な条件はほとんど同じですが、周波数が低いのでちょっと遠距離まで到達するということであります。
それから、感覚閾値注4)についても、最近はやっと研究が進み始めて、だんだん収束し始めてきておりますが、騒音と違って、実は国際的に実験室の大きさとか測定方法とか、そういうものが決まっていないわけです。
ですから、各国で、研究者がそれぞれ研究して、その結果を発表して、それでこうなりましたよというようなことが実は多い。
各国のものを併せて、どういうような傾向になっているかというようなことが、一つの例として、感覚閾値として出てきているということであります。
それから、心理的なところが一番のポイントになるのではないかと思います。音の大きさ、ラウドネスとかノイズネス、これは実際的な例になると、余りレベルが大きくないけれども、何か夜などにブーンと聞こえる、それがちょっと邪魔になって眠れないとか、いらいらするとか、そういうようなことが心理的な状態です。
一部分、騒音にも実はあるのですが、圧迫感とか振動感というのが騒音の領域のところにはないというようなことになるわけです。
それで、騒音と低周波音とは、一部分、似ているところと似ていないところがあるということになります。
また、物的な影響に関しては、それで、調度品の揺れ・移動、引戸、障子、襖、窓枠などのがたつきといった物的妨害があり、低周波数、100ヘルツ以下の部分のところで特徴的なものが出てくるわけですから、これは騒音の領域ではあり得ません。
それから、発生源については、低周波音の領域から騒音の領域、あらゆるところに実は存在をしています。
発生メカニズムは、衝突・衝撃、摩擦・回転、乱れ・脈動・渦、共鳴・共振、圧縮・膨張、燃焼・爆発、磁界・電磁気といった音とか振動を発生する機械的なメカニズムであります。
ですから、これらをうまく利用して減音する方法も出てくるわけですし、これをいいかげんにすると、かなり大きな音圧とか振動が発生するということになるわけです。
ここの部分のところをうまく利用して、問題が発生しないようなものにするということになります。
それで、発生メカニズムを持った機械・装置・設備・施設等が、多く存在し、複合的な稼動によって低周波音が発生しやすくなっているということが現実にあるわけです。