シックスクール対策連絡協議会報告書16 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・5-2, 6-1 の2 教室で測定を行ったが、各部位の傾向は同様で、掲示板のトルエン、塩ビ床のキシレンを除いては、6-1 の方が高放散であった。
トルエンは塩ビ床、天井、掲示板の放散速度が高く、他の部位は概ね50μg/m2h と同程度の放散速度であった。

天井が高かった原因として、天井材には化粧石膏吸音ボードが使われており、多くの小気孔があることから、天井裏に溜まった空気を吸引していて、その空気が高濃度になっていたことが考えられる。

また、天井裏コンクリート面への放散後、後述するクラックからの放散が疑われた。

SOP 塗料が塗られている部位は、ドアと窓台であるが他と比較して特に放散速度が高いということはなかった。

ほぼ一様に放散していることから、調査時には、特定の部位からトルエンが放散しているというよりも、工事完了直後に放散したトルエンが各建材に吸着、拡散し、二次放散していることが考えられる。
キシレンは塩ビ床、掲示板の放散速度が高く、その他の部位は同程度であった。塩ビ床、掲示板はトルエンも高放散であったことから、化学物質が吸着、拡散している可能性がある。
また、チャンバー法によって現場から切り出した建材を測定した結果と比較すると、FLEC 法による測定値の方が値は大きいが、傾向は同様であった。
各部位の表面積を考慮して放散量を検討すると、トルエンに関しては、天井の放散量が5 割弱を占めた(但し、未測定の部位からの放散は無視した)。

また、表面積の多い木製床、壁が約2 割を占めており、トルエンの発生源対策として、これらに何らかの対策を施すことにより効果が得られると考えられる。キシレンに関しては、木製床、壁、天井が主な発生源と言える。