・新品材料の短時間測定結果は、鉄骨ブレースや木部に塗布された SOP 塗料の原料となっている塗料用シンナー、塗料、外部のサッシ廻りや耐震補強部の外壁に用いられたシーリング材のプライマー(下地処理剤)が高濃度であった。
特に、塗料とプライマー(下地処理剤)に関しては、検出範囲を超える濃度となり、多くのトルエン及び芳香族炭化水素類を含んでいると考えられる。
長時間測定結果は、全ての材料が検出範囲を超える濃度であった。
現場施工塗装材の短時間測定結果は、壁面に塗布された複層塗材 E よりもSOP 塗料が高濃度であった。
中でも、体育館の鉄扉や、音楽室・体育館の壁、木製建具に塗布されたサンプルが他と比べて高かった。
長時間測定の結果においても同様の傾向であった。
以上のことから、トルエンの発生源として、鉄骨ブレースやドア、巾木などの建具の木部に使われた SOP塗料が挙げられる。また、教室外部における使用ではあるが、サッシ廻りや耐震補強部の外壁に使われたシーリング材のプライマー(下地処理剤)もトルエンの室内濃度に影響を与えていた可能性がある。
(2) ホルムアルデヒド及びアルデヒド類
測定結果を表 4-12、図4-7, 8 に示す
表 4-12、図4-7, 8 図をクリックして拡大してご覧下さい