: 経時的なばく露の変動性:短期的。界(特に磁界)は、数秒またはそれより長期のタイムスケールにわたって変動する。
ある期間における人のばく露を評価する場合、きわめて変わりやすい物理量に対して単一の集計数値を使用することになる。
: 経時的なばく露の変動性:長期的。
界は、季節や年というタイムスケール全体にわたっても変動する可能性がある。
こうした変動に関するデータは、高圧電力線で送る負荷に関する履歴データを除き、稀にしか存在しない。
したがって、過去のある期間における人のばく露を後になって収集したデータから評価する場合、仮説をたてる必要がある。
通常は、ばく露が変化しなかったと仮定する。
入手可能データ、例えば電力消費データから、経時的なばく露変動を推定している。
このことは集団平均にあてはまるものであり、個人についての評価には正確さを期待できない。
: 空間にわたるばく露の変動性。磁界は、例えば、建物の全体にわたり変動するので、人がその周辺を移動すると、様々な強度をもつ界にばく露されることがある。個人ばく露のモニタリングにより、こうしたばく露を把握できるが、その他の評価方法では通常把握できない。
人々は、家庭、学校および仕事場で、また、旅行中や屋外など様々な環境において電磁界にばく露される。
各種発生源から異なる環境で受けるばく露に、これらがどの程度関与している
か、現在少ししか分かっていない。ほとんどの研究では、ばく露評価を単一環境内、概して、居住環境研究では住居で、職業研究では職場で実施している。最近の研究では、2種類以上の環境からのばく露の尺度を取り込んでいるものがある。
疫学研究では、集団におけるばく露の分布は研究の統計的検出力と因果関係がある。
ほとんどの集団はほぼ対数正規分布を特色とし、低レベルばく露が大部分を占め、高レベルばく露は遥かに少ない。
ばく露分布についての予備的研究は、効果的な研究設計を開発する上で重要な意味を持つ。