・カーバメート系殺虫剤
カーバメート系殺虫剤は、有機リン系殺虫剤と同様に体内のコリンエステラーゼの活性を阻害し、体内にアセチルコリンの蓄積をもたらす。
その結果として、コリン作動性の症状が現れる。カーバメート系殺虫剤の定性分析には、コリンエステラーゼ活性試験、薄層クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィーを用いている。
クロマトグラフィーを行うには、検査試料からカーバメート系殺虫剤を精製する必要があり、救急医療の現場で行うには手間を要するため、現状では、患者の症状とコリンエステラーゼ活性値から推定している。
しかし、カーバメート系殺虫剤の治療には、有機リン系殺虫剤の拮抗薬であるPAMは効果的でないため、いずれの農薬による中毒であるかが判明すれば、PAMの使用に参考データが提示できる。
runより:以前はPAMが効かないならカーバメートだったのですが今はネオニコチノイドがあるのでやっかいです。