2.2.2 磁界 自然に存在する界 人工的な界2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・英国の送電システムに
おいては、「故障」時の許容最大電流は63kAである。電圧が低い場合、「故障レベル」(短絡時に流れる電流)も低いが、回路の通常の電流でも発生する回数は多い可能性がある。
:スイッチング事象。過渡現象の電流は、回路に最初にスイッチが入ったときに発生することがある(このような電流はその特性をうまく表した「突入」電流と呼ばれる)。
過渡現象の中には、そこに形成された回路にのみ影響を与えるものもある。更に一般的に、過渡現象は隣接する回路にも影響を与えるが、その程度は低い。

たとえば、高電圧の落雷が送電回路に起こった場合、サーキット・ブレーカーを作動し回路を遮断する保護回路を働かせるのに十分な過渡的電圧が発生する可能性がある。

その他の近接回路では、過渡的電圧は発生しても保護回路を作動させるには至らない。

更に離れた回路においては、過渡現象が発生する可能性はあるが、電圧も低く現実的利用では看過できる。

低い電圧では、一家庭で電気製品のスイッチを入れると、隣接の家庭にも影響を与える過渡現象を形成する可能性がある。したがって、ある地点の電界または磁界に重大な過渡現象を形成する可能性をもつのは、その場所に近
いところで生成された過渡電圧または電流のみである。
界のレベル
送電線は、需要ピーク時には数十μT におよぶ最大の磁束密度を形成する可能性があるが、平均レベルは通常数μT 以下である。磁束密度は一般的に、送電線から数十m 離れると、数百nT に落ち込む。

磁束密度は低電圧のシステムでは低くなるが、これは主に電流と導体の相互
距離が漸進的に小さくなることによる。
架空送電線は、1,150kV までの様々な電圧で運用されている。英国では、一回線につき最大4kA の定格の電力線を400kV で、最小地上高7.6mを維持し稼働している。

これは理論的には、導体の直下に最大で100μT を生じることになる。現実的には負荷が最大となることは希で、地上高が最低となることも稀であるため、導体の直下にある平均的な界は5μT 以下である。
表5 に、National Grid の典型的な電力線からの異なる距離での平均的な磁界に関するより詳細なデータを示す。この表の数値は、1 年分の負荷データから計算しており、43 の異なる電力線の代表的なサンプルの平均である訳者注1。
表5 National Grid の電力線からの様々な距離における平均的な磁界a
距離(m) 平均的な界(μT)
0        4.005
50       0.520
100      0.136
200      0.034
300      0.015
a 出典:National Grid、2007b
表 6 に、異なる距離、電圧および電力利用に基づく米国における典型的な値を要約する。
表6 送電線からの一般的な磁界レベル(μT)a
送電線の種類使用量
right-of-way で
の最大値
送電線からの距離
          15m  30m  61m  91m
115kV 平均3   0.7   0.2   0.04  0.02
ピーク6.3     1.4   0.4   0.09  0.04
230kV 平均   5.8   2.0   0.7   0.18

ピーク 11.8    4.0   1.5   0.36  0.16
500kV平均8.7  2.9   1.3   0.32  0.14
ピーク 18.3    6.2   2.7   0.67  0.30
a 出典:NIEHS、1995