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・医学界は、化学物質複合刺激反応(Multiple Chemical Sensitivity、MCS)や環境病(Environmental Illness, EI)の病因を長い間問い続けてきた。

薬害情報ネットワークのCynthea Wilsonによれば、1950年代ころ、人が環境の原因で病気になっていることを医師が認めた。 MCSの原因については多くの理論があるものの、信頼できる科学的研究がなかったために、医学界と一般市民は化学物質が身体に与える影響を認識することができなかった。

Cynthia WilsonはMCSの概観を述べた論文のなかで、「最近の研究は、化学物質過敏症が恐らく中枢神経系の損傷と酵素の欠乏が組み合わさったものであり、内分泌と免疫系にも問題を引き起こしうることを強く示唆している。これらの異常の意味合いは十分理解されておらず、さらなる研究が必要であるが、化学物質過敏症は、少なからず、身体への実際の立証可能な損傷によって特徴付けられる」と述べている 。

ニューヨーク職業衛生クリニックのM.B.ラックス博士という研究者が、MCSを理解する現在の努力について彼の評価を披露した。

「化学物質複合刺激反応: 病気の社会的説明」と題する論文のなかで、同氏は以下のように述べている。「化学物質複合刺激反応(MCS)は労働上の衛生において、重要かつ非常に論議を呼ぶ問題としてとなってきた。 議論はこの病気が『身体的』か『心理的』かに集中している 強力な企業が後援するキャンペーンが、論争を仕組み、MCS提唱者をMCSの『身体的特徴を証明する』という戦略に押し込んだ」
環境衛生の公文書に発表された論文(化学物質複合刺激反応: A 1999 Concensus, 1999, Vol.54, 147-149) では、MCSの診断を決定する際に使用すべき基準について医療専門家の間で一致した見解に関する情報を提供している。これはNethercottらがArchives of Enviromental Healthに発表した研究に基づいている(Multiple Chemical Sensitivities Syndrome: Toward a working case definition. 1993, Vol.48, 19-26). この基準は、要するに、症状が反復的な化学物質曝露で再現可能であること、状態が慢性的であること、症状が低レベルの曝露から生じること、症状は刺激物が取り除かれたときに改善または解決すること、反応が複数の化学的に関連のない物質に対して起こり、症状が複数の器官系を巻き込んでいることを求める。

症状と制限

MCSまたはEIは環境中の物質への曝露から発症し、非常に低レベルの化学物質曝露ですら耐えられなくなることがある。

症状は神経系、肺、脈管系など、身体の1つ以上の器官系に現れる。 個人は、個別または複数の刺激物と接触、摂取または吸入を通じて曝露される。

MCSまたはEIによる制限は、各個人によって個別に経験されるため、それぞれの状況を独立して評価することが重要である。

問題のある環境物質への曝露から発症する一般的な症状は、次の症状のひとつまたは多くを含む: 頭痛、吐き気、呼吸困難、疲労、目眩、喉の引き締め、慢性咽頭炎、集中困難、記憶喪失、発疹、皮疹、関節炎様の感覚、筋肉痛。 問題のある環境物質には: 香水、オーデコロン、洗浄剤、芳香剤に使われる芳香化学物質; 殺虫剤; 建築材、新しい家具や敷物から出るフューム; 刺激物の中でもタバコの煙が含まれる。

MCSの人のための環境整備は、個別対応で考えなければならない。