1.2.9 生殖および発育 1.2.10 がん | 化学物質過敏症 runのブログ

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・1.2.9 生殖および発育
ELF磁界ばく露と流産のリスク上昇との関連についての証拠がいくつかある。

このような関連性が公衆衛生に及ぼす影響は潜在的に高いことを考慮して、更なる疫学研究を勧告する。
1.2.10 がん
疫学データ(ELF磁界ばく露と小児白血病のリスク上昇との関連性を示している)と実験およびメカニズムに関するデータ(上記の関連性を支持していない)との不一致を解決することが、この領域における研究の中で優先順位が最も高い。

これについて、疫学者と実験科学者との共同研究を勧告する。

新たな疫学研究を有益なものとするには、ばく露の新たな側面、他の因子との潜在的相互作用、または高ばく露群に着目するか、あるいはこの研究領域における革新的な別の方法を用いなければならない。

加えて、最近の研究データを追加、および新たな見識をこの分析に適用することにより、既存のプール分析を更新することも勧告する。
小児の脳腫瘍に関する研究では、一貫性のない結果が示されている。小児白血病と同様に、小児の脳腫瘍に関する研究のプール分析が、非常に有益なものとなるはずであり、よってこれを勧告する。

そのようなプール分析は、既存のデータに対して、選択バイアスの可能性に関するものを含む、より多くのより良い見識を、費用のかからない方法でもたらすことができる。
また、そうした研究が十分に均質ならば、リスクの最良推定値を提示することができる。
成人の乳がんについての最近の研究では、ELF磁界へのばく露との関連性はないことが明白に示されている。ゆえに、この関連性についての更なる研究には低い優先順位を与えるべきである。
成人の白血病および脳腫瘍については、職業的にばく露された個人に関する既存の大規模コホート研究を更新することを勧告する。

白血病および脳腫瘍に関する職業的研究、プール分析およびメタ分析は、一貫性がなく決定的でない。但し、その後公表された新たなデータを、これらの分析の更新に利用すべきである。
研究機関同士での広範なやり取りが可能な、低レベルELF磁界への反応に関するin vitroおよび動物モデルを確立することにより、疫学的証拠に対処することに優先順位を与える。
ELF磁界ばく露の影響を研究するための適切な実験動物モデルを提供するため、小児白血病についての遺伝子導入による齧歯類モデルを開発すべきである。

既存の動物研究については、証拠の重みは、ELF磁界単独では発がん作用が生じないことを示している。ゆえに、ELF磁界が発がん補助因子として厳密に評価されている、in vitroおよび動物研究に対して高い優先度を与えるべきである。
その他のin vitro研究に関しては、間欠的なELF磁界ばく露の遺伝毒性を報告している実験を再現すべきである。