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・1.1.2 身体内部の電界および磁界
超低周波の外部の電界および磁界へのばく露は、身体内部に電界および電流を誘導する。

ドシメトリは、外部の界と身体内に誘導された電界および電流密度との関係、または、これらの界へのばく露に関連した他のパラメータとの関係を表す。

神経や筋肉といった興奮性組織の刺激と関連する、局所的な誘導電界および電流が主な対象である。
ヒトおよび動物の身体は、ELF電界の空間分布を大きくかく乱する。

低い周波数では、身体は良導体であり、体外におけるかく乱された電界の線の向きは身体表面に対してほぼ垂直である。

ばく露された身体表面には振動する電荷が誘導され、これが身体内部に電流を誘導する。
ELF電界へのヒトのばく露に関するドシメトリの主な特徴は以下の通りである
:体内の電界は通常、外部電界より5~6桁小さい。
: ばく露が概ね垂直電界であるため、誘導電界の主な方向も垂直である。
: 所与の外部電界に対して、最も強い誘導電界は、足を通じて地面と完全な接触状態にある
(電気的に接地された)身体に生じ、最も弱い誘導電界は、地面から絶縁されている(「自由空間」内の)身体に生じる。
: 地面と完全な接触状態にある身体内部に流れる電流の合計は、組織導電率よりも、体の大きさと形状(姿勢を含む)によって決定される。
: 種々の器官および組織の誘導電流の分布は、それぞれの組織の導電率によって決まる。
: 誘導電界の分布も導電率に影響されるが、誘導電流ほどではない。
: 電界内に置かれた導体との接触によって身体内部に電流が生じるような現象も別個に存在する。
磁界については、組織の透磁率が空気と同じなので、組織内の磁界は外部磁界と同じである。
ヒトおよび動物の身体は磁界を大きく乱すことはない。磁界の主な相互作用は、電界のファラデー誘導であり、導電組織の電流密度と関連する。

ELF磁界へのヒトのばく露に対するドシメトリの主な特徴は以下の通りである
: 誘導電界および電流は、体に対する外部の磁界の方向に依存する。

身体内部の誘導電界は全体として、外部の磁界が身体正面から背面に向かう場合に最大となるが、いくつかの器官では、外部の磁界が身体の側面から側面に向かう場合に最大となる。
: 最小の電界は、磁界の向きが身体の垂直軸に沿う場合に生じる。
:所与の磁界強度および磁界の向きに対して、身体が大きいほど誘導電界も大きくなる。
: 誘導電界の分布は、種々の器官および組織の導電率に影響される。これらは誘導電流密度の分布に対して限定的な影響を有する。