WHO 環境保健超低周波健康影響 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・1 要約および更なる研究のための勧告
この環境保健クライテリア(EHC)モノグラフは、超低周波(ELF)の電界および磁界へのばく露により生じる可能性のある健康影響を扱う。

本書は、ばく露の発生源および測定、ならびにELF界の物理的特性をレビューしている。但し、本書の主な目的は、ELF界へのばく露の生物学的影響に関する科学的文献をレビューし、ELF界へのばく露による何らかの健康リスク
を評価することと、この健康リスク評価を利用して健康防護プログラムに関する各国当局向けの勧告を作成することである。
検討する周波数範囲は、0Hz超から100kHzまでである。

これまでに実施されている研究の大半は商用周波数(50または60Hz)磁界に関するもので、商用周波数電界を用いた研究は少数である。

さらに、超長周波(VLF、3~30kHz)について、磁気共鳴イメージング(MRI)に
用いられる切替え勾配磁界、および画像表示端末やTV受像機から放射される弱いVLFに関する研究がいくつかある。
本章では、各章からの主な結論および勧告、ならびに健康リスク評価プロセスの全体的な結論をまとめる。

本モノグラフにおいて、所与の健康影響についての証拠の強さを表現するのに用いる用語は以下の通りである。

証拠が単一の研究に限られる場合、または、いくつかの研究についてのデザイン、実施、解釈に関する未解決の疑問が残っている場合、その証拠は「限定的(limited)」とされる。

重大な質的または量的な制約のため、研究が影響の存在の有無を示していると解釈できない場合、あるいは利用可能なデータがない場合、証拠は「不十分(inadequate)」とされる。
知識における重要なギャップも同定し、これらのギャップを埋めるための研究ニーズを、「研究のための勧告」と題する節にまとめている。