身のまわりの電磁界について11 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・○ 参考レベル
人体防護のためのばく露評価は、この基本制限に基づいて行う必要がありますが、誘導電流密度やSARは人体の組織内部の電磁気量であり、直接測定することができません。

このため、ガイドラインでは、適切な人体モデルとばく露条件を仮定して、人体内の誘導電流密度やSARを、それらを生じる電磁界強度などの測定可能な物理量との関係を推定することで、その測定可能な量の値をばく露評価のための「参考レベル」として示しています。

参考レベルは電界強度や磁束密度、電力密度などの測定可能な量で表されるので、ガイドラインへの適合性評価を実際に行うために利用することができます。

我が国の防護指針も同様のアプローチを採用しています。
参考レベルは電磁界と人体との結合が最大である場合を想定しているので、電磁界の測定値が参考レベル以下であれば、基本制限が満たされます。測定値が参考レベルを超える場合でも、ただちに基本制限を超えるとは言えず、その場合には基本制限を満たしているかどうかを、より詳細な評価で確認する必要があります。
表4に、時間変化する電磁界に対するICNIRPガイドラインの参考レベルを示します。
表4 時間変化する電磁界に対するICNIRPガイドライン(1998年(平成10年))の参考レベル(抜粋)
周波数範囲 職業的ばく露 公衆のばく露
50Hz 電界強度5.0kV/m 電界強度10kV/m
磁束密度100μT 磁束密度500μT
60Hz 電界強度8.3kV/m 電界強度4.2kV/m
磁束密度420μT 磁束密度83μT
0.82-65kHz 電界強度610V/m --
磁束密度30.7μT
3-150kHz -- 電界強度87V/m
磁束密度6.25μT
10-400MHz 電界強度61V/m 電界強度27.5V/m
電力密度10W/m2 電力密度2 W/m2
800MHz 電界強度84.9V/m 電界強度38.9V/m
電力密度20W/m2 電力密度4W/m2
2.0-300GHz電界強度137V/m 電界強度61V/m
電力密度50W/m2 電力密度10W/m2