身のまわりの電磁界について6 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・Q.5:電磁界の健康影響についてはどのようなことが分かっていますか?
A.5: 電磁界の健康影響については、送電線の近くでは白血病が増えるのでは、とか携帯電話を使用すると脳のがんが増えるのでは、といった懸念を一般の方々が抱いています。これらについて、WHOでは以下のような見解を示しています。
静電磁界(MRIなど)については、発がん性の証拠はなく、地磁気の数百倍に相当する強い静磁界にばく露される特殊な状況では、めまいや吐き気といった感覚が生じる場合があるとしています。
低周波電磁界(送電線など)については、「全体として、小児白血病に関連する証拠は因果関係と見なせるほど強いものではありません」との見解を示しています。また、その他の疾病についての証拠は「小児白血病についての証拠よりもさらに弱い」と結論付けています。
高周波電磁界(携帯電話など)については、「基地局及び無線ネットワークからの弱い高周波電磁界が健康影響を生じるという明白な科学的証拠はありません」との見解を示しています。

・○ 静電磁界(MRI、地磁気など)の健康影響
WHOは2006年(平成18年)に、静電磁界(MRI、地磁気など)の健康影響に関して、「環境保健クライテリアNo.232」6を発刊するとともに、その要約版として「ファクトシートNo.299」7を取りまとめました。評価の主な内容は以下の通りです。
 静電界
 IARCは、静電界の発がん性を判断するのに十分な証拠はないと指摘。
 研究結果は全体として、急性影響として認められるのは電界の直接知覚と放電による不快だけであると示唆。
 静磁界
 IARCは、静磁界の発がん性を判断するのに十分な証拠はないと指摘。
 数Tの静磁界とこれに関係する磁界勾配への短期ばく露は幾つかの急性影響を引き起こす。
 人間のボランティアや動物に関する研究では、血圧や心拍数の変化といった心臓血管系の反応が時々観察されている。

但し、そうした反応は、最大8Tの静磁界へのばく露については通常の生理的変動の範囲内。
 静磁界勾配内における身体の移動ではめまいや吐き気といった感覚が発生し、静磁界が約2~4T を超える場合には眼内閃光や口内の金属質の味覚が生じる場合もある。こうした影響は過渡的なものに過ぎないが、人に対しては悪影響を及ぼすかもしれない。

目と手の協調への影響と合わせると、繊細な作業を実施する作業者(例えば外科医)の遂行能力が低下し、同時に安全性に影響が生じる可能性がある。