・4.ある仮説とタンポポからの警告
その頃、北海道でタンポポを専門に調べている渡辺幹男愛知教育大学准教授と出会いました。渡辺准教授によれば、敏感なタンポポだけが奇形を起こす
とのことでした。
敏感なタンポポが出現する原因は、ありえない生殖にありました。
日本にはもともと有性生殖で増えるニホンタンポポが生息していました。
そこに、花粉を受け入れないで殖える無性生殖の西洋タンポポが入り、北海道で爆発的に殖えました。
その増殖の間に、まず、ニホンタンポポが西洋タンポポの花粉を受けて雑種(F1)を作ります。
さらに、西洋タンポポがF1の花粉を受け入れて雑種を作るという本来ありえない生殖が起こると、その二代目の雑種は奇形タンポポになったのです
敏感なタンポポはすべて、そのような二代目の雑種でした。
このような起こりえないことが起こった原因は何らかのストレスではないかと渡辺准教授は考えています。
ここには人間の営みが関係しています。
おそらく化学物質が関係しているのでしょう。
その影響により敏感なタンポポが生まれ、その敏感なタンポポが化学物質に反応して奇形を起こしていると考えられます。
他方、夫婦は化学物質過敏症です。
体内に大量の化学物質を取り込んだことでさまざまな症状を起こし、いまだにその症状に苦しんでいます。
タンポポと化学物質過敏症の間には共通点が多くあるようです。
そして、タンポポは私たち人間にとってのカナリアではないでしょうか。
人間より先に、人間より弱いタンポポがセンサーとして先に症状を発現させて、人間に害を及ぼす化学物質を教えてくれているのではないでしょうか
runより:スーパーモーニングはこういう問題を取り上げてくれますね。
もっとメディアは取り上げてほしいものですが・・・