・ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議より
http://www.kokumin-kaigi.org/kokumin01.html
http://www.kokumin-kaigi.org/newsletter/newsletter_61.pdf
・化学物質汚染列島~奇形タンポポの警告
テレビ朝日「スーパーモーニング」ディレクター兼レポーター
玉川 徹氏
1.奇形植物との出会い
奇形植物との最初の出会いは、神奈川県津久井湖で見つかったシャスターデイジーでした。
その茎は平たい帯状になり、ねじれながら伸び、円形であるはずの花は、円形をつぶしたような形で、まるでオバケのQ太郎の口のような形でした。
「気持ち悪い」というのが正直な感想でした。津久井湖のシャスターデイジーの帯化奇形は異常に多い頻度で発生していましたが、その原因はわかりませんでした。
2.奇形植物と化学物質過敏症
私は、奇形植物に関するテーマは、深い広がりを持っている気がしました。そこで、視聴者に対して情報提供を呼びかけました。
その反響は予想以上に大きいものでしたが、その中で気になった情報が2つありました。
まず、北海道からタンポポの帯化奇形の情報が多く寄せられたことです。しかも北海道以外からはタンポポの奇形の情報は来ませんでした。もう一つが
北海道に住む夫婦からの情報でした。
その内容は「化学物質過敏症で困っている」というものでした。このことと奇形タンポポがどのようにつながるのか初めはわかりませんでしたが、とりあえず私たちは取材に行くことにしました。
夫婦の家は北海道虻田町にありました。
その家は新築してしばらく経つのに、庭には植木も何もなく家がぽつんとあるだけで、家の中に入っても家具もなく、違和感を覚える家でした。
夫婦は虻田町の土地開発公社が造成した土地を買い、その上に自分たちで家を建てたそうです。
シックハウスについて知識のあった夫婦は、家を建てる際、シックハウス対策も十分していました。しかし、いざ家が完成し住み始めたところ、体調に異変が出てきました。
まず症状が出たのは妻の方でした。
1カ月遅れて、夫の方にも症状が出て、仕事に支障をきたすほどになりました。
ちょうどその頃、庭に植えた芝生が枯れ、縁側のコンクリートの上に置いた植木もことごとく枯れてしまったそうです。
また、小学校の教員だった夫は、新築の家に生徒たちを招きました。
するとすぐに、子ども達が湿疹や体調不良を訴え始めました。
しかし、外で遊んで帰ってくると治って戻ってきたのです。
この原因は家にあるのではないかという疑いを捨てきれなかった夫婦は、その後、庭でテントを張って寝てみました。
すると、さらに具合が悪くなってしまったのです。
もはや二人には敷地内に住める場所はなくなり、二人は家を捨てました。
どうしたらいいかわからなかった夫婦は、医者を転々とし、ようやく病名がわかりました。
それは「化学物質過敏症」でした。
夫婦は、原因物質を突き止めようとしましたが、それは難航しました。
その間に夫婦の家の庭には奇形植物が出現し、私のところに原因を突き止めて欲しいという依頼をしたというわけです。