環境省調査業務報告書平成14年度24 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・3.2 国際機関および諸外国の動向等
3.2.1 WHOの動向
WHO国際電磁界プロジェクトは全体計画の完了を2006年(最近2007年に変更されているが)を目処に進められており、2003年(これも2004年に変更されているようであるが)には、まず超低周波電磁界の健康影響に関するETC (Environment Health Criteria)の改訂作業を終了し、その後高周波電磁界の健康影響に関するリスク評価結果をまとめる方向で進められている。
そのプロジェクト一環として、最近、示唆されている健康リスクに関するリスクコミュニケーションのあり方についての「:電磁界のリスクに関する対話の確立(Establishing a dialogue on risks from electromagnetic fields)」と題する小冊子を出版しているほか、同問題への「予防原則(precautionary principle)」の適用に関する検討も進めており、本年2月には、WHO/NIEHS/ECの協賛で「予防原則の適用に関するワークショップ」(Workshop on Application of the Precautionary Principle)をテーマとするワークショップを開催した(2003年2月24-26日、場所: European Commission, Luxemburg)。

1月24日は、一般公開の形で、予防原則の適用に関して推進派と慎重派のそれぞれの側からの発表が行われた。

また、25-26日には、招待研究者によるドラフトドキュメントに関する集中討議が行われた。

こうした予防原則の適用を巡る議論の前提として、上記の「:電磁界のリスクに関する対話の確立」の中にも説明されているような、リスクコミュニケーションの必要性が重要との判断があるが、その背景には.さらにIARC:が超低周波(商用周波数)磁界の発がんリスクを2Bと判定していること、携帯電話の普及が早く、ICNIRPのガイドラインに近い電磁波の増加していること、とくにECにおいて、BSEや化学物質汚染を教訓に、環境、食品さらには健康分野に拡大して予防原則を適用しようとする活発な議論があること、などが挙げられている。なお、上記ワークショップの最終ドキュメントは、先般の議論を踏まえて改訂し本年8月までにまとめる予定とのことである。
今後の予定(平成15年3月19日現在のWHOのHP情報)
超低周波電磁界の健康リスクに関する環境保健クライテリアドキュメントは2004年に完了する予定とされている(これまでの予定より1年遅れている)。
また、高周波電磁界については、携帯電話によって頭部・頸部への影響があるかどうかの疫学調査を2005年にまとめ、その環境保健クライテリアドキュメントは2007年に終了予定とされている(これも1年延期となっている)
なお、今後とりまとめられる環境保健クライテリアドキュメントの内容項目として以下がリストされている。