・治療法 [編集]
心身共に休養させる必要がある。薬剤に関しては、漢方薬(補中益気湯・十全大補湯・六君子湯等)・ビタミンC・メチコバール・抗うつ薬・免疫グロブリン。眠剤等の処方・認知行動療法・段階的行動療法・ペイシングなどで多少の効果が見られる場合があるが、特効薬は見つかっておらず、長期に渡って苦しみ続けている患者は今なお多い。
多くの治療法があるが、ほとんどの治療法に限界はある。重要なのは、PS値や患者の体質によってその効果は異なることで、場合によっては良い効果がみられることがある。治療法の中には、未確認であり、悪影響が考えられるケースもあるので慎重に選択する必要がある。
非薬理療法 [編集]
認知行動療法
CFSについて知ることは、治療における重要な要素である。
これは、病気を悪化させると思われる活動や行為を、どのように調整したらいいのか学ぶことである。
こういった知識を学ぶ正式な方法は、認知行動療法と呼ばれており、患者は疾患への対処がより容易になり、新たな症状を誘発することなく、活動量を増すことができるようになることが知られている。また、家族も教育を受けることで、良好なコミュニケーションを保つことができるようになり、CFSが家族に与える種々の悪影響を軽減できるとされる。
ストレスの回避
一般的に最も有益な方法は、患者が肉体的/精神的ストレスを避けて心身共に休養させることである。
実際にストレスにより、短期/長期にわたる深刻な病状の悪化が多くみられ、多くの患者が初期段階でもっとストレスを避けることができていたら、これほど症状が重くならなかったのではないかと考えている。
原因諸説に記載されているように、CFSは「トラウマ、感染、負傷などによる身体的・精神的なストレス」によって起こる、免疫系、内分泌系の異常や脳・神経系の機能障害といった身体的な異常によって極度に疲労するとされている。
周囲の病気への理解
CFSが理解されにくい病気であるため、患者が孤立するケースが多い。
患者の活動時は、周囲の者には元気に見える場合があるため、「すぐ疲労するのは怠けている」、「気分的なもの」などと思われる場合がある。
他人から理解が得られないことが、患者にとってストレスになり、つまり悪化の原因になるケースが多いので周囲の者はCFSが「心理的な疾患」ではなく、身体が激しく疲労する「身体的な疾患」ということを理解して接することが望まれる。
精神疾患が併存するケース
HPA障害と神経伝達物質の異常により、一部のCFS患者に、いらいらすることがあったり、不安障害を引き起こすケースがある。
これらの振舞いは、間違って解釈され、CFSが単なる心理的な病気であるという間違った考えを生むが、このような誤解は患者とって苦痛になるので、周囲の者はCFSが「身体的な疾患」であることを理解すべきである。