・難病情報センターより
1. 脊髄空洞症とはどの様な病気ですか
脳や脊髄は液体の中に浮かんで、外部からの衝撃から守られています。
この液体を脳脊髄液といいます。
脊髄空洞症では、脊髄の中にこの脳脊髄液がたまった大きな空洞ができて脊髄を内側から圧迫するため、いろいろな神経症状や全身症状をきたす病気です。
2. この病気の原因はわかっているのですか
脊髄に空洞のできる原因はたくさんあります。
脊髄とそれを取り巻く組織の炎症、腫瘍、脊髄の梗塞や出血などの血管障害、外傷、そしていろいろな”奇形”がありますが、その中でも、生まれつき小脳の一部が脊柱管に落ち込んでいるキアリ奇形が代表的なものです。
しかし原因の特定できないものもあります。
3. この病気はどのような人に多いのですか
男女差なく20歳から30歳代の発症が多いのですが、あらゆる年齢層にみられます。
学童期の検診では側弯症をきっかけに、空洞症が早期診断される場合があります。
4. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
1991年~1992年の脊髄空洞症の全国疫学アンケート調査では全国の患者数は2,000名前後でした。
この数字は20年前の調査なので、現在、全国規模で再調査しているところです。